Python国際学会、ぽつんと「量子」 分野融合こそ重要に
量子コンピューターの実用化には量子デバイスやアルゴリズムだけでなく、利用者に提供するための基盤ソフトウエアが欠かせない。その開発には、クラウド環境やオンプレミスでのシステム構築・監視・運用など、ソフトウエア開発の幅広い知識が必要になる。筆者が参加した国際学会の様子を報告する。 連載「量子ソフト新展開」では、大阪大学量子情報・量子生命研究センター(QIQB)の研究員たちが量子業界の動向や国際学会の様
ソニーセミコン、半導体設計にAI「独りで悩むより相談」
ソニーグループ傘下のソニーセミコンダクタソリューションズは、SoC(システム・オン・チップ)などのデジタル半導体の設計に向けたエージェンティックAI(人工知能)を評価した。半導体製品の品質を保ちながら、設計期間の短縮に効くユースケースを見極めることが狙いである。エージェンティックAIの補助によって人の判断力が向上するケースや、エージェンティックAIの生成結果のレビューが容易なケースでは導入が有効
理研とホンダが挑む「触覚」 多指ハンドの難関に100億円
フィジカルAI(人工知能)を背景に、人手作業を担えるロボットハンドの開発が盛り上がっている。二足歩行の人型ロボットの先駆者であるホンダは軽量な四指ハンドを開発し、世界トップ級の性能を示した。だが、細かい力加減を要する巧緻作業の代替には、指先の触覚を踏まえて制御できるAIが必要だ。そこで手を組んだのが理化学研究所(理研)である。ロボットハンドが抱える課題や開発プロジェクトの詳細を解説する。 この記事
国内産業ロボ3社が期待 ハンド進化の新潮流「視触覚」
川崎重工業・ファナック・安川電機の産業用ロボット大手3社が、自動車工場などで使えるフィジカルAI(人工知能)の開発に取り組んでいる。画像とテキストからロボットの行動を生成するVLA(Vision-Language-Action、視覚言語行動)に、新たに触覚(Tactile)を加えた「VTLAモデル」の構築を目指す。ここで鍵を握る技術が「視触覚」だ。 この記事の3つのポイント・ロボ大手3社が現場で使
富士フイルムが開発2倍速、半導体研磨剤 複合機の知見
富士フイルムは半導体材料の開発にAI(人工知能)による材料設計やロボットによる自動実験を駆使する体制を整えた。これにより、半導体の製造に使う研磨剤「CMPスラリー」の開発期間を従来の約半分に短縮した。開発の効率化を原動力に、同製品の2030年度の売り上げ目標を2年前倒しして達成するめどをつけた。半導体パッケージ材料などの開発にもデジタル技術を生かす。 2026年7月に開催した半導体材料事業の説明
トヨタ、人型バスケロボ「CUE7」開発秘話 強化学習に壁
トヨタ自動車のバスケットボール専門人型ロボット「CUE(キュー)」が進化した。プロバスケットボールBリーグのハーフタイムショーに登場した新型バスケロボ「CUE7」だ。倒立二輪を採用し、制御面には強化学習を導入。人間に似た自然なドリブルの動作を実現した。フルモデルチェンジの背景には、トヨタ自動車として「世界一のロボット」を狙う目標がある。同社未来創生センターR-フロンティア部ヒューマノイドロボット
東大、タンパク質実験をロボット化 AI駆動開発の基盤へ
東京大学の研究グループは、タンパク質の遺伝子改変から作製、性能評価までの実験工程をロボットで一貫して自動で行うシステムを開発した。試料を並列処理し、実験者の経験や技能に左右されにくいデータを取得できるようにした。AI(人工知能)が改変体の候補を設計し、ロボットがその実験データを取得して、得られた結果をAIにフィードバックする、AI駆動型自律的タンパク質開発の基盤技術になるという。 研究グループは
東京理科大など、磁性体構造の探索AI 設計自由度が拡大
東京理科大学などの研究グループは、説明可能AI(人工知能)を用いた設計探索手法で優れた特性を持つ新規マグノニック結晶を発見した。複雑なナノ構造の選択肢から自律的に構造ゆらぎを設計し、従来構造を大幅に上回るマグノニック・バンドギャップを持つ構造を導き出した。従来のスピン波デバイス設計の自由度を大きく広げる研究成果で、次世代AIデバイスや量子コンピューティング技術への応用が期待される。 筑波大学や横
分散型データセンター「顧客不在」 フィジカルAIに活路
土地はある。電力系統への接続も可能だ。それでもなお動かない地方分散型データセンターの計画が、全国で生まれつつある。問題の本質は、制度の遅れでも技術の不足でもない。顧客の不在である。分散型データセンターとは、そもそも何を売る事業なのか。その問い直しにこそ、事業を動かす糸口がある。 AIデータセンターの需要急増で、電力不足の課題が表面化しています。特に日本のデータセンターにおける電力消費で課題となって
日本の防衛デュアルユース、有望3分野 R&D再考で産業へ
技術や製品、サービスを防衛と民生の双方に展開し得るデュアルユース型の技術開発や事業化への取り組みは、日本においても出現し始めている。日本の社会課題を踏まえると、注目技術として例えば「各産業に適したフィジカルAI実装」「クラウド・産業オーケストレーション」「高速宇宙通信網」の3つが挙げられる。最終回となる今回は、日本におけるデュアルユース関連市場の動向について見ていく。 連載「防衛デュアルユース」で