Chatworkで社長・役員名のなりすましに注意 社外向け注意文案も
杉本崇
(最終更新:)
Chatwork上でのなりすまりアカウントに注意
中小企業で利用の多いビジネスチャットツール「Chatwork(チャットワーク)」を運営するkubelは、2026年1月時点で、実在する企業の代表者(社長)や社員の名前や写真を勝手に使用した偽アカウントによる「なりすまし詐欺」が起きているとして、注意を呼び掛けています。社内や取引先の人物になりすまして個人情報の悪用や情報漏洩、または金銭的な被害をもたらすおそれがあるといいます。取材を進める中でも「今、オフィスにいますか?」「財務責任者をグループに追加してください」と社員に指示を出す事例が見つかりました。社外向けに社長名でコンタクト申請している場合もあるので、注意喚起の文案も無料でダウンロードできます。
「実名・顔写真」を悪用したChatworkでのなりすまし
kubellの公式サイトに掲載されている注意喚起によると、今回のなりすまし詐欺の最大の特徴は、実在する人物の氏名やプロフィール画像を無断で使用している点にあります。
悪意のある第三者は、ターゲットとする企業のWebサイトやSNSから、代表者や役員の情報を収集します。そして、その情報を使ってChatwork上に偽のアカウントを作成し、社内スタッフや取引先に対してコンタクト申請を送っているとみられます。編集部には「会議中に緊急業務の手配が必要なため、ビジネス専用アカウントを追加いたします。詳細は後ほど新設する社内グループで別途ご連絡いたしますので、なる早で友達追加承認お願いします」という文言でコンタクト承認依頼が届きました。
編集部に寄せられたChatworkのコンタクト承認依頼
一見すると、社内の上司や取引先の担当者本人に見えるため、利用者はコンタクト申請を承認してしまうおそれがあります。取材に応じた企業によると、社長の顔写真の入ったアカウントからコンタクト申請があり、承認ボタンを押すと「今、オフィスにいますか?」というメッセージが送られてきたといいます。在室している旨を返信すると「財務責任者をグループに追加してください」という追加メッセージがありました。
kubellは「口座情報の提供や現金の振り込みを要求する、なりすまし詐欺が発生していることを確認いたしました」と説明しています。これらの要求に従うと、金銭的な被害だけでなく、個人情報の悪用や情報漏洩といった深刻な事態を招く恐れがあります。
被害を未然に防ぐためのチェックポイント
なりすましの実行者は「急ぎ」といった言葉を使い、被害者に冷静な判断をさせないように仕向けます。kubellは、被害を逢わないよう、コンタクト申請があった場合、「すでにコンタクトを承認済みのアカウント」が別に存在しないかを確認し、プロフィールの再確認をするよう呼び掛けています。
社外向けの注意喚起の文案
社外向けに社長名でコンタクト申請している場合もあるので、以下の文書案をもとに注意喚起を出すことも検討しましょう。無料会員登録でダウンロードできます。
※このPDFは、自己または自社内でのビジネスのための利用を目的とするものであり、当該利用目的以外での利用並びに販売等により不当に利益を得る行為を禁止します。
もし不審なアカウントを承認してしまったら
もし、誤って不正なアカウントを承認してしまった場合や、やり取りの途中で違和感を覚えた場合は、コンタクトの削除をしましょう。チャット画面の右側にある [歯車] ボタンから[コンタクトから削除]をクリックしてください。
誤ってグループチャットに加えてしまった場合、管理者権限のあるアカウントで、チャット画面の右上にある、[+] ボタンをクリックすると、メンバーの追加画面が開きます。[メンバーの編集]から削除するユーザー欄の「×」ボタンをクリックし、[保存する] ボタンをクリックするとグループチャットからメンバーを削除できます。
経営者・役員は「コンタクト検索の対象外」を推奨
Chatworkでは、名前が社外に公表されている経営者や役員は外部からプロフィール検索しやすい仕様となっており、なりすましを防ぐのが難しくなっています。そこで、社外からコンタクト検索をできなくする設定を紹介します。
Chatworkのヘルプによると、チャット画面の右上にある [利用者名] のクリックで表示されるメニューの[プロフィール] → [プロフィールを編集] →[コンタクト検索の対象にする] にチェックを外して保存することで、他のユーザーがコンタクト検索で [表示名] [Chatwork ID] [メールアドレス] から検索できなくなります。
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この記事を書いた人
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杉本崇
ツギノジダイ編集長
1980年、大阪府東大阪市生まれ。2004年朝日新聞社に記者として入社。医療や災害、科学技術・AI、環境分野、エネルギーを中心に取材。町工場の工場長を父に持ち、ライフワークとして数々の中小企業も取材を続けてきた。
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