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国家主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

国家主義(こっかしゅぎ、: statism: étatisme)とは、自身の国家(≒政府)を第一義的に考え、その権威意志を尊重する政治思想のことである[1]

「国連常任理事国の一部(アメリカ、ロシア、中国)」はこの形態を取っているとの見方もある。国家主義の特徴として、「覇権主義」的な傾向を持っている。

概要

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大辞泉によると、国家主義とは、国家を「最高の価値あるもの」や「人間社会の最高の組織」と見なし、「個人よりも国家に絶対的な優位性があるのだ」とする考え方である[2]。ブリタニカ百科事典によると、国家主義とは「国家に至上の価値がある」と主張して、国家的な秩序や、国家による命令、自分の属する国家が軍事的に強いことなどを他の全ての価値に優先させようとする政治的な主張を指す[3]。 国家主義的な立場をとる者、そのような思想を持つ者を「国家主義者」と言う。

産業界では「軍需産業」「原子力産業」「航空機産業※」「電気」「ガス」「鉄道」「通信IT産業」「鉄鋼」「自動車産業」「紙パルプ」が「国策会社」であることが多く、統合や分割などのが国策によって成立する場合もある。顕著な例ではアメリカのビッグ3(フォード、GM、クライスラー)やボーイング、ロッキード、マクドネルダグラス、AT&Tといった大企業がある。(※航空会社の多くに国名がついている[4]。)

最初は多数の企業があっても、政府や軍部の国策に従って多くの産業が最終的に数社に統合されることもある。戦前の日本の地方新聞社が典型的な例である。

主な国策会社

国家の権力が社会の全領域にわたって統制力を発揮することを認める立場であり、民族主義、国粋主義と関連性がある[1]

各国の国家主義

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ロシア

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ロシアの国家主義、民族主義、極右、白人至上主義グループには、 ロシア帝国運動スパルタ大隊、ルシッチ、ソマリア大隊ワグネル・グループなどがいる[5]。また大統領ウラジーミル・プーチンは、これらのネオナチを含む過激派を、ウクライナへの侵略戦争に投入している[要出典]

中国

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中国共産党習近平総書記香港ウイグルチベットなどへの政策は、国家主義の典型と見られている。 

日本

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第二次世界大戦中の日本は戦時体制により、国家主義的な傾向が強くなったことが指摘されている[6]

ドイツ

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イタリア

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イギリス

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フランス

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インド

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スペイン

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オランダ

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経済と国家主義

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経済的国家主義とは、「国有企業や他の形態による政治機構によって、直接的に、または経済企画によって間接的に、国が経済に介入する重大で合法的な役割を持っている」とする見方を強調するものである[8][9]

また、国家的な経済ブロックを経済的国家主義ということもある[10]。国家的な経済ブロックとしての経済的国家主義の語が用いられるようになったのは1930年代になってからのことである[10]世界恐慌から資本主義国家が切り抜けるため、他国の経済的犠牲をいとわずに自国の経済ブロックの安泰を図ろうとした国際経済関係を指していう[10]。このブロック経済の方向はやがて第二次世界大戦への突入をもたらすことになった[10]

「国家主義」という用語は時に国家資本主義を指すことがあり、また国家による多量の政治介入によって市場を管理する経済をさすこともある。また、企業・産業を国有化して、国家による統制を強めようとする方式の意味でも使われる。

脚注

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出典

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  1. ^ a b 国家主義 - コトバンク
  2. ^ 大辞泉【国家主義】
  3. ^ ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典【国家主義】étatisme
  4. ^ 米アメリカン航空、英ブリティッシュエアウエイ、仏エールフランス、伊アリタリア航空、日本航空、中華、インド、台湾
  5. ^ ワグネル・グループ 2022年6月16日閲覧
  6. ^ 堀幸雄 『戦前の国家主義運動史』1997
  7. ^ ブックハンティング・クラシックス第15回「凡庸なフランス」を忌み嫌ったド・ゴールの国家主義的価値観(岡崎久彦フォーサイト
  8. ^ "statism" Routledge Encyclopedia of International Political Economy. Taylor & Francis, 2001. p. 1475
  9. ^ "statism". Merriam-Webster.
  10. ^ a b c d 『人文地理辞典』東京堂、1962年、579頁

関連項目

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外部リンク

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