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一生健康で生きがいのある会社とは?

読者の提案と社長の講評 リゾートトラスト・伏見有貴社長編(8月26日)

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伏見社長の提示した「一生健康で生きがいのある会社とは?」という課題に対し、多数の投稿をいただきました。紙面掲載分を含めて、当コーナーでその一部を紹介します。

■自分の働く会社を「推し」に

下平 大騎(中央大学経済学部2年、19歳)

若い世代が「推し」に対して注ぎ込むエネルギーは計り知れない。だから、自分の働く会社が推しだったら、とても働きがいがあるだろうと思う。

私の推しは、ある海外のサッカーチームだ。ユニホームを何着も買ったり、深夜に生中継を見て声援を送ったりと、多くのお金と時間を費やしている。私は英語が話せないし、外国人に話しかける勇気もない。でも、そんな私にも「現地に行って応援したい」と思わせる魔法のような力を、このチームは持っている。勤めている会社がこうした力を持っていたら、そこで働く従業員はより熱量のある生活を送れるに違いない。

では、どうすれば、企業は従業員の推しになれるのか。その第一歩は、自らをよく知ってもらうことだ。自社の魅力を磨き、それを丁寧に従業員に伝えよう。知ることで愛が深まる。愛が深まれば自然と推しについて詳しくなり、さらに愛を深めていく。その好循環を推し活を通じて身をもって理解した私は、そう断言したい。

■選択肢と達成感がある会社

小山 良枝(自由業、59歳)

人は自分で選択した目標を達成した時に、より大きな生きがい「幸福」を感じる。一生健康で生きがいのある会社の実現には、働く場に、より多くの選択肢があり、より多くの達成感があることが重要だと考える。そうした環境ならストレスも小さく、疾病のリスクも低減すると思うからだ。

働き方の選択肢には本人が口にしない、または自覚しないものもあるはずだ。子育て中の社員と面談した際、管理職に挑戦したいかを聞くと、最初は「気が進まない」という反応だった。「不安があればバックアップするから挑戦しない?」と聞くと「挑戦したい」という答えが返ってきた。子供の発熱などで仕事に穴をあけることを懸念しためらっていたのだ。

理想の「働き方」「働きがい」は多様化している。多くの選択肢があれば、やりたいことを見つけ、挑戦できる職場環境にきっと出合える。その中で、多くの達成感や成長を実感できる会社が「一生健康で生きがいのある会社」ではないだろうか。

■目指すものが社員と同じ

原田 彩香(青森中央学院大学経営法学部3年、20歳)

会社とそこで働く人とが理想的な関係を築くには、企業理念と働く人の目指す方向が一致している必要があると考える。両者の足並みがそろっていると、働く人は精神的な健康を保てるだけでなく、仕事にやりがいを感じることができると思うからだ。

就活生である私が就職活動をしているとよく耳にするのは「学生と企業の間にギャップがなくなることが大事」という話だ。実際、採用選考の際に企業の内実が学生に伝わっていなかったことが、若者が早期に離職する大きな理由のひとつに挙げられている。

企業の本当の姿をよく理解しないままに就職してしまうと、仕事をしていてもやりがいは感じられない。やりがいのない仕事が続けばストレスがたまり、健康的とはいえないだろう。

社員が健康で生き生きと働くには、福利厚生の充実や柔軟な働き方も大切だろう。だが、社員と会社の間に溝がなく、同じ方向を向いて歩んでいることのほうが、はるかに重要なのではないか。

【以上が紙面掲載のアイデア】

■声がけで働きがいも健康も

田村 結(駒沢大学グローバル・メディア・スタディーズ学部3年、20歳)

「Aさんの仕事のおかげでお客様に喜んでいただけたよ、ありがとう」「この取り組みが役に立ったよ」。このような声がけがあふれる会社で長く勤めたい。それは、自分の行った仕事や努力を会社が認めてくれると働くことに喜びを感じられ、自分が出来ることをしてより会社に貢献したいと思えるからだ。

これは、会社が社員を労働力として捉えているのかそれとも大切な存在として捉えているのかが現れる部分でもある。声がけがなければ、労働力の一部として淡々と仕事をこなし続けることになり自分の代わりはいくらでもいると感じて、この会社で働き続ける価値が分からなくなってしまうかもしれない。

一方で声がけがあれば自分の仕事で役立てていることが実感でき、会社にとって価値のある人間なのだと思える。この取り組みは、会社に勤め続けてより会社の役に立ちたいと思う1つの要素になるし、声がけによって自分の存在を認めてもらえることから精神的な健康も保つこともできるのではないだろうか。

■企業と従業員の共通認識

小川 紗英(中央大学経済学部2年、20歳)

一生健康で生きがいのある会社とは、企業と従業員の信頼関係がある会社だと考える。生きがいを実感できる人とは、将来こうなりたい、という目的をしっかり持っている人のことだ。業務内容が同じでも目的がある分、それをかなえるために一生懸命になれる。健康のためには心の健康、生きがいを見つけることが大切である。

生きがいを仕事に置き換えると、仕事へのモチベーションや働きがいになる。将来のキャリアのため、自己実現のためだと思うことができれば、やりがいを持ってこなせる。働きがいがあれば、その仕事は長続きし、成果にもつながりやすい。

働きがいを見つける上で重要なことの1つは「目的の明確化」である。業務の目的が明確になると、働きがいが向上する。2つ目は「ゴールの共有」である。先の見えない状態では従業員も仕事に対して不安を抱く。全ての業務が1つのゴールにつながっているとの共通認識を持つことで働きがいを感じやすくなる。

■尊敬し合える関係

奥澤 るり(共立女子大学文芸学部3年、20歳)

私は自分の意見を聞いてもらえる環境、他者の意見に自分の意見を伝えることができる環境が「生きがいのある会社」だと考える。

会社側、上司が出した指示に対して行動するだけでなく、自分の意見も聞いてもらえる環境が欲しい。自分の意見に対してGOサインをもらえたりすると、「自分の意見を聞いてもらえるんだ」と感じ、それが会社経営に少しでも反映されたらとてもうれしいと思う。

そして上司を含め他者の意見に対して、自分の意見を伝えることができる環境も欲しい。一方通行の関係であっては、立場が少しでも上であると自分の意見を押し殺してしまうかもしれないが、双方向の関係であれば、お互いの意見を反映し合えることができる。

会社と働き手の関係はお互いが尊敬し合える環境であるとよい。自分の意見を伝えることができて、それが反映される環境も、相手の意見に対して何か言ってより良い物を創りあげることができる環境も「生きがいのある会社」と言えるのではないだろうか。

■面倒くさい会社

浅野 彰太(会社員、36歳)

面倒くさいというと、ネガティブに感じる方が大半かと思うが、偏った見方であると思う。誤解を恐れずにいえば、やりがいのあることは大体が面倒くさいからだ。生成AI(人工知能)に質問を投げかけると端的な答えが返ってくる、一方で人間に質問を投げかけると一応は答えてくれても「ところで話は変わるけれど」と脱線する。前者は解決策を提示してくれるのに対して、後者は問いそのものを提示してくるのだ。

人間社会において一元的な模範解答は無い。だからこそ、会社から出される無理難題も我々にしか解けない「問い」だと思えば見方は変わるはずだ。謎解きパズルのように面倒くさいと感じながらもワクワクし、シラケつつもノッてくる。皆、解きたい謎は違うかもしれない。多様な人材を確保したければ、普遍的な問いを提示する必要がある。会社にはこれからも面倒くさいことをドンドン提示してもらい、それに一生挑み続けていきたい。これが私と会社の理想の関係であり、健康の秘訣だ。

■「働きがい」とは

レー・ティ・タイン・ヒエン(青森中央学院大学経営法学部2年、26歳)

人は早ければ高校からアルバイトをし始め、就職したら定年まで勤める人も少なくない。人生の3分の2は働くことが不可欠であり、毎日楽しく仕事に最善を尽くすことができれば、長く働くことができると考える。

私は2つのアルバイトを経験した。1つは忙しくなく、簡単にできた。もう1つは、しんどいと感じるほど忙しく、実力以上の力を出すことを求められる時もあった。当然、簡単で忙しくない仕事を続けたかったと思われるかもしれない。だが、力を発揮する必要がなく、頑張らなくてもいい仕事は、私にはつらかった。一方、忙しい仕事を完了した時には、自分の努力に対して非常に満足することができた。2つの仕事の働きがいを比べた結果、暇な仕事は辞めた。

人生は長いように見えるが、あっという間に過ぎてしまう。働けるうちに、つらい気持ちがあふれてきてしまう仕事ではなく、自分を楽しませる仕事を見つけよう。

■トップは「夢」を語れ

椎場 勝次(会社員、54歳)

地方銀行に入って今年で30年になる。今回の課題について、私自身も考える機会がめっきり増え、「働き方」や「働きがい」について議論することも増えたと感じている。

私が考える「一生健康で生きがいのある会社」とは、会社に夢があることだ。近年、パーパスやビジョン、バリューを策定する会社が増え、それらを社員を前にとうとうと語る経営者が目立つ。

私自身も、経営トップには会社の夢を熱く語ってほしいと願っている。なぜなら、経営トップのそうした姿に社員は心打たれるからである。社員一人一人にも実は夢があり、その実現を目指している。会社の夢と自分の夢。その2つを達成できれば、こんな素晴らしいことはない。

2つの夢の折り合いをどう見いだすか。課題はあるが、他人任せにするのではなく、社員それぞれが主体的に考えることが欠かせない。経営トップがしっかりと夢を語れば、社員もそれに応じて、主体的に行動できるようになる。私はそう信じている。

■かっこいいママの働く会社

大渕 あゆみ(会社員、38歳)

昨年末、私は人生最後の出産を無事に終えた。そんな私が職場復帰する理由は、将来子供たちから「ママかっこいい」と思ってもらえるワーキングママであり続けたいからだ。「私は専業主婦だ」と人前で堂々と名乗れるのは世界で日本くらいだと思う。海外では、病気でもない限り、女性も結婚や出産のライフスタイルの変化があっても働き続けることで己のキャリアを構築している。私は仕事だけではなく、私生活も合わせてキャリアとする価値観にとても魅力を感じる。

一生健康である状態とは、常に身体と心が安定している状態である。働いて得た対価によって衣食住を整えることが身体の安定につながり、ライフスタイルイベントを通して得る幸福感は心の安定へとつながる。両者の実現には常に共に走り続けてくれる会社の存在が必要不可欠である。

周りのスタッフにキャリアを応援され、自分も周りに感謝する。様々なキャリアを描く者同士が会社をつくることで、一生健康で生きがいのある会社が存在し続ける。

■今こそ「終身雇用」

増田 秀男(無職、77歳)

ズバリ「終身雇用制度」の採用を提案したい。すなわち、健康なうちは、本人からの退職の申し出がない限り継続して勤務できるようにするのだ。

もちろん、一生健康なままでいるのは不可能だし、心身は徐々に衰えていく。そこで、それまでの職務が困難になってきたら、相対的に負担の軽い業務に配置転換してもらう。これを繰り返しながら雇用を継続し、最終的に本人が就労困難と判断した時点で退職を迎える仕組みだ。

私は、長年勤めた地銀を退職したあとも数社に勤務した。現在は通年の活動はボランティアだけになり、夏の間だけ農作業のアルバイトをするのみとなったが、働くことで人と触れ合い、生きがいと収入が得られる喜びで、毎日をエンジョイできている。

周囲を見渡しても、今や80歳を過ぎても現役世代と同等の頭脳を持つ人が珍しくなくなった。生産年齢人口の減少の影響を和らげるためにも、一考の余地はないだろうか。

■飽くなき探究心がある会社

高橋 孝輔(中央大学経済学部2年、21歳)

一生健康で生きがいのある会社を創り出すのは、飽くなき探究心ではないだろうか。昨日をコピーしたような今日を送るのではなく、何か一つでも新たなことがある。そんな日に生きがいを感じる。新たな物事を求め、何気ない日々に変化をもたらすものこそが、探求心だと考える。

探求心を持つ会社は、新たな商品開発や業務の効率化などにしっかりと目を向ける。その他にも、働く人たちの処遇改善といった点で、きめ細かな配慮を忘れない。幅広く目配りすることで、一生健康で働き続けられる組織になっていくのではないだろうか。

新型コロナウイルス禍を経て、社外で働くリモートワークが誕生し、今では大手企業で当たり前の制度になっている。かつては想像もできなかった働き方が普及したのと同様に、これからも思いもつかないことがきっと起きるはずだ。その時に、飽くなき探求心があれば、会社はもちろん、そこで働く人もしっかりと生きがいを持って働き続けることができ、成長へとつながるはずだと思う。

■少しの工夫で居心地よく

岡元 美桜(関東学院六浦高校2年、16歳)

勤務時で最もストレスの要因になるものは上司・同僚との人間関係だと考えたため、具体的なアイデアとして「一言掲示板の設置」と「おしゃべりタイム制度」の2つを提案したい。

前者は、スマホやパソコン上でその日の頑張りたいことや最近あったこと、悩み事などを入力し、設置したプロジェクターを介して掲示板のように見える化する。書き込みを見たことで「〇〇さんと同じ悩みだ!」と会話のきっかけになったり、新たな一面を発見したりすることにもつながる。

後者は、社内におしゃべりスポットを設置し休憩時間のときに気軽に話せる環境を提供する。ここでのルールは上司や部下などの関係を超えて思い切ってタメ口で会話をしなくてはならない。この空間は小学生に戻ったようなラフな雰囲気を維持する必要があり、気を使わず同じ会社で勤務する仲間として交流を深められるだろう。程よい仲良し関係でいられるのは、働きがいのある環境なのではないかと考える。

■バナナとゆで卵を無料提供

佐藤 尚紀(中央大学経済学部2年、21歳)

社内にバナナとゆで卵を置き、社員がいつでも無料で食べられるようにしてみてはどうだろう。そうすれば、社員の健康を間接的に支えることができ、元気な状態で仕事に臨んでもらい、やりがいを感じてもらえるのではないかと考えるからだ。

なぜ、バナナとゆで卵なのか。バナナには我々の幸福度を高める「セロトニン」が多く含まれている。だから、社員は意欲を持って仕事に臨むことができる。手軽に殻をむき、口に出来るゆで卵には、我々の生存に必要な動物性タンパク質やビタミンEを含み、よりエネルギッシュな活動を可能にもしてくれる。

社員の体調管理は正直、難しい。もし社員を思って食事を管理しだしたら、それを窮屈に感じ、辞職する社員が続出するかもしれない。私のアイデアのように無料で食べ物を与えるというのであれば、社員にとってもメリットがあり、退職しようとする心理は働きにくい。結果的に会社が求める人材を雇用し続けることにもなる。ぜひ一度検討してみてもらいたい。

■理想とのギャップがない

小関 翔太(産業能率大学経営学部3年、20歳)

私の友人は、書店員として働いていた。他人に本を勧めるすてきな姿に憧れ、自らその道を志したそうだ。だが、今は書店員を辞め、転職活動をしている。待遇や職場環境に不満があったのかと尋ねると、そうではなかった。仕事の大部分が雑務で、理想とかけ離れていたのが理由だという。

就職活動をする際、よく聞かれるのは「将来どのように働きたいか」。志望度が高い企業であればあるほど、高い理想を語ってしまいがちだ。しかし、実際に就職したあと、その理想をかなえられる人はどれだけいるだろう。私の友人のように現実に押し潰され、辞めていく人も多いのではないか。

私の考える望ましい会社は、理想と現実のギャップがない会社だ。社員が抱く理想や期待が実際の職務内容と一致していれば、モチベーションを高く保てる。社員の理想を反映するため、現実とのギャップを埋めたりなくしたりする仕組みが充実している会社こそが、一生健康で生きがいを感じられる会社だと思う。

■トライアンドエラー

藤澤 知那(中央大学経済学部2年、21歳)

企業が一生健康で生きがいのある職場を目指すには、トライアンドエラーの精神が必要だと考える。従来の方法に固執せず、柔軟な働き方や新たなツールを導入し、その成果を絶えず評価・改善することで、社員の健康と生きがいを高めることができるだろう。

私自身ゼミでの経験を通じて、失敗を恐れずに意見を述べることの重要性を学んだ。ある議題で自分にはない視点の反対意見を受けたことが議論の深まりを促し、自身の考えを洗練させる機会となった。このように試行錯誤を繰り返すことが、企業においても価値ある成果をもたらすと感じた。

社員一人ひとりに最適な環境を構築するには、失敗を恐れず挑戦し、得られた知見を生かして改善を続ける姿勢が必要である。この進取的なアプローチにより、社員は健康にもつながる生きがいを感じ、結果として企業の持続的な成長につながるだろう。未来の健康経営はトライアンドエラーの精神を取り入れ、社員と企業が共に高めあう関係を築いていくことだと考える。

リゾートトラスト・伏見有貴社長の講評

リゾートトラストのような会員制ホテルをはじめ、労働集約的な産業は今、人手不足に悩んでいるところが大半です。そうした中で、企業としては「いかに社員の働きがいや働きやすさを生み出せるか」について真剣に考えています。今回、読者の皆さんに投稿をお願いした「一生健康で生きがいのある会社とは?」という課題は、我が社の経営にも生かしたいとの思いで設定したものでした。多くの読者が「働くということ」について真剣に考えてくださったことに感謝しています。ありがとうございます。また、私としても自ら課した課題に向き合い、読者からの投稿に共感する内容もあり、意を強くしました。

では、アイデアの中からいくつかについて感想を述べます。「自分の働く会社を『推し』に」は、「やはり若い人はそう考えているのか」とわが意を得たり、といったところでしょうか。投稿ではこれを「推し」という言葉に集約したところがユニークだと思い、一番に選びました。会員制ホテルでは社員と会員が一緒に会社を推せる関係になれれば新たな価値が生まれるでしょう。「推し」の先にある姿を見るのが楽しみです。

2つ目の「選択肢と達成感がある会社」は、まさに経営課題の1つです。数年前から実施している社内の対話ミーティングでも、これに近い意見はあります。社員の多様な価値観に沿うような働き方、働く場所を会社はどう提供すべきか、それらにかなう職場づくりは大切です。社員と深く話し込み、コミュニケーションをとりながら取り組んでいきたいです。

3つ目の「目指すものが社員と同じ」は「働くということ」の本源的な内容だと思います。自らのアイデンティティーをしっかりもつことで浮き上がってくるものです。会員フォローのように、採用後の社員との付き合い方を考えることが大切だと思います。

多くの投稿に励まされ、新たな価値をお届けできるように心がけます。

◇――――――◇

投稿を読んでいて意外だったのは「福利厚生の充実を求める」といった内容が少なかったことです。そうしたことはもう大前提となっているからでしょう。その先にある「一生健康で生きがいのある会社とは?」の課題に若い読者から洞察に富むアイデアが寄せられたことに心強く思いました。

デジタル化が進む中で人間が働く意味は深くなり、その答えは複層になるはずです。伏見有貴社長の語った「アイデンティティー」がより大切になってくるはずです。(編集委員 田中陽)

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