渋谷工業の7〜12月、純利益50%増 飲料充填機好調
渋谷工業が12日発表した2024年7〜12月期の連結決算は、純利益が前年同期比50%増の51億円だった。主力製品のペットボトル飲料用の無菌充填機を中心としたパッケージングプラント事業の売り上げ増が寄与した。25年6月期の業績予想は据え置き、売上高は前期比10%増の1270億円、純利益は6%減の92億円を見込む。

売上高は22%増の625億円だった。ペットボトル飲料用の無菌充填機は新型コロナウイルス禍後の経済活動再開の動きに伴って日本国内や中国で販売が伸びた。薬品や化粧品を充填する装置でも製薬会社の新薬開発といった需要を取り込み売り上げを伸ばした。パッケージングプラント事業全体の売上高は27%増の360億円だった。

半導体製造装置では発光ダイオード(LED)の製造で使う基盤とチップを接続する機械「ボンダー」の受注が伸びた。同日、記者会見した渋谷英利社長は「企業が環境対策として電気の使用量を抑えるためにLEDに変更する動きがある」と説明した。他の半導体製造装置の受注環境については「シンガポールや北米でAI(人工知能)向けデータセンターの投資が活発で伸びている」とした。
2025年6月期の業績予想は下半期に他社製の部品を組み込んだ装置の受注が残っており、利益率が低下することを踏まえて据え置いた。
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