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リムガゼル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リムガゼル
リムガゼル
リムガゼル Gazella leptoceros
保全状況評価[a 1][a 2]
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ウシ目 Artiodactyla
亜目 : ウシ亜目 Ruminantia
: ウシ科 Bovidae
亜科 : ブラックバック亜科 Antilopinae
: ブラックバック族 Antilopini
: ガゼル属 Gazella
亜属 : ガゼル亜属 Gazella
: リムガゼル G. leptoceros
学名
Gazella leptoceros (F. Cuvier, 1842)
和名
リムガゼル
英名
Rhim gazelle
Slender-horned gazelle
Sand gazelle
Loder's gazelle

リムガゼルGazella leptoceros)は、ウシ科ガゼル属に分類される偶蹄類

分布

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アルジェリアエジプトスーダンチャド中部、ニジェールマリ共和国リビア[1][2]

形態

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体長100-110センチメートル[1][2]。尾長15-20センチメートル[1][2]。肩高65-72センチメートル[1][2]体重20-35キログラム[2]。背面の毛衣は淡黄褐色や黄白色[1][2]。眼から鼻孔にかけて淡褐色の斑紋(顔側線)が入る[1]。鼻の背面は淡褐色、側面は黄白色、下部は淡灰黄色[1]。体側面や大腿部に淡褐色の帯模様が入る[1]。臀部の白色部は腰に達しない[1][2]

雌雄共に横から見ると湾曲が弱いアルファベットの「S」字状の細長い角がある[1][2]。角長オス30-41センチメートル、メス20-28センチメートル[1]。角の断面は細長い卵型で、角の表面には20-25個の節がある[1][2]。主蹄は細長く、側蹄は短く幅広い[1]。後肢基部内側(鼠蹊腺)に臭腺がある[1]

出産直後の幼獣は体重1.8-2キログラム[2]

生態

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砂漠に生息する[1][2]。ペアもしくは1頭のオスと数頭のメスと幼獣からなる家族群を形成して生活する[1][2]

食性は植物食で、や木の葉を食べる[2]。水をほとんど飲まなくても生存が可能で、必要な水分は露や食物から摂取する[2]

繁殖形態は胎生。妊娠期間は156-169日[2]。1回に1頭の幼獣を産む[2]。オスは生後10か月半で性成熟する[2]

人間との関係

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旱魃や乱獲などにより生息数は激減している[2]。ニジェールでの1980年代における生息数は1,000頭と推定されている[2]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 今泉吉典監修 『世界の動物 分類と飼育7 (偶蹄目III)』、東京動物園協会、1988年、78、83頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ6 アフリカ』、講談社2000年、56、162頁。

関連項目

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外部リンク

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  1. ^ CITES homepage
  2. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • Mallon, D.P., Cuzin, F., de Smet, K. & Hoffmann, M. 2008. Gazella leptoceros. In: IUCN 2010. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.2.