【独自】「この場で社長会長が辞任してくれないと月9ドラマが止まる!」悲痛のフジテレビ社員説明会の一部始終《緊迫の1・23ドキュメント》
「スポンサーが帰ってくれる保証がない」
1月23日、元SMAPの中居正広さんが「芸能界引退」をファンクラブ向けのウェブサイトで表明した。記者会見などを行っておらず、SNSでは《中居は逃げた》《ずるいやり方だ》など、批判が相次いだ。
このコメント公表の当日夜、フジテレビは社員向けの説明会を開催した。会場に続々と集まった社員が挙手し、怒号や拍手が飛び交ったこの説明会は、4時間30分にもわたった。冒頭では、「本日の説明会の撮影、録音は禁止とさせていただきます」と発表された。
制限をかけたクローズドな記者会見が批判されている最中にもかかわらず、この社員説明会もまた「管制を敷くんだなと思った」と語るのは、フジテレビの関係者・Aさんだ。フジの対応に憤り、当日の説明会の一部始終の録音を「現代ビジネス」に提供してくれた。
「今回の問題で一番悪いのは、中居さん。そして、フジテレビが性加害トラブルのきっかけを作り、これほど重要な問題を隠していたこと。フジテレビのコンプライアンス、ガバナンスが決定的に欠如していたこと、この二点です」(Aさん)
社員説明会の重要部分を紹介しよう。この日、社長・会長の退陣表明を社員が求め、押し問答が繰り返されていたことがわかる。とりわけ批判を浴びたのがフジテレビで「一強支配」を築いてきた日枝久相談役をはじめとした経営陣たちだった。
1月23日、嘉納修治会長と港浩一社長の謝罪からはじまった社員説明会では、嘉納会長が、中居さんとフジテレビの問題を調査する第三者委員会に加え「改革委員会」「再生委員会」などを設置するなどと説明した。すると堰を切ったように社員からの質問が飛んだ。
説明会では、50代社員の一人が怒りをぶつけるように、発表された「委員会」の設置と対外的アピールをこう批判している。
「何も具体性が見えてこない。何をアピールするんですか? 第三者委員会の終わる三月終わりまで、僕たちは再生委員会の『アピール』を待つんですか? 第三者委員会がおわった後、四月から七月までスポンサーが帰ってきてくれる保証なんてないんですよ?」
この社員は、次いで、役員の総退陣を求めた。