今回ご紹介いたしますお品物は、『ガンダーラ仏の右手』でございます。
本品は、インド北西部に位置するガンダーラ地方で制作された仏像の右手部分です。蓮の蕾を包み込むように優しく握るその姿からは、本体とは分離しているものの、当初の全体像を想像させるほどの緻密な造形美がうかがえます。
ガンダーラ仏は現在も根強いファンに支持されており、高い評価を受けています。
一方で、ユネスコの文化遺産保護条約により、出自が不明な美術品の国外持ち出しが禁止されているため、市場での評価が上がりにくい現状もございます。
上記の流通事情も踏まえまして、今回はこちらの評価となりました。