YouTubeを見ていると「この動画、あんまり再生回数いってないな。私は好きだけどなぁ」って思うこと、ふとあります。また、その逆もしかり。YouTubeは、誰でも再生回数やいいねの数を見ることができますからね。
一体、動画って平均何回くらい再生されるものなのでしょう。そもそも、YouTubeには何本くらいの動画が公開されているのでしょう。それを調査したのが、マサチューセッツ大学アマースト校のEthan Zuckerman氏率いる研究チーム。
いつも見ている「あのチャンネル」は上澄み中の上澄み
Zuckerman氏の研究チームの調査で明らかになった公開されている動画の本数は、なんと148億本(2024年中期時点)!
動画の再生回数の中央値は41回。全体の4%は再生回数0、だーれも見ていません。さらに、コメントがついている動画はわずか26%、いいねなどがついている動画は11%。
数字で見ると、ユーチューバーの再生回数がいかにすごいのか。私たちが普段見ているYouTubeがいかに上澄みなのかがよくわかります。
ほとんどが未編集
一方で動画に手間をかけている人も思ったよりずっと少ないみたい。
編集したと思われる動画は全体の半分以下、38%程度ほど。また、プロレベルの編集や背景、セットなどが使用されているのは14%程度。そもそも、多くのYouTube動画は1分強ほどで、30秒前後のものが3割近いといいます。
どうやって調査したの?
ところで、YouTubeはトレンドやランキングは公開されていますが、全体的な詳しい数字は明かされていません。では、公開されていない情報を、Zuckerman氏の研究チームはどうやって調べたのでしょう。実は、これ気が遠くなるようなプロセスがありました。
YouTube動画のリンクって、下11桁がユニークな並びになっています。例えば、コレ(https://www.youtube.com/watch?v=NI5KW2_9KY0)とかコレ(https://www.youtube.com/watch?v=6-ryY8CY7nU)。
YouTubeにアップされているすべての動画のURLの最後はこのユニークランダムな11桁。研究チームはこの11桁の組み合わせを全てチェックして、リンクが存在するか、存在する動画は何本あるかを確認。11桁の英数字記号の並びは18兆を超える組み合わせがあるそうです。これを手作業で確認したら日が暮れるどころか、たぶん地球滅亡してしまうので、もちろんアルゴリズムを組んでチェックしました。
…ユーチューバーとして成功するって、とんでもないことですね。
Source: TechSpot