
[公開日:2022年3月11日]
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はじめに ~ コロナ禍の今、必要とされるテイスターとは ~
終息が見えないコロナ禍の影響で、酒類を勧めにくい状況が未だ続いています。消費者の飲酒機会および飲酒頻度も下がり続ける中(酒類愛好家でさえも!)、売上減少に頭を悩ます酒類提供者は少なくないことでしょう。そこで若年層や女性層、さらにはエシカル消費志向者といった新たな消費者層の開拓を狙い、“フルーティー&ジューシータイプ(薫酒)”や“スムース&ソフトタイプ(爽酒)”という
新たな日本酒のタイプや、“自然派ワインの有効な提案方法”などを提唱してきました。
動画コンテンツ(もてなしびとノウハウより)
・今注目すべきあらたな日本酒のトレンド フルーティー&ジューシータイプについて
FBO研究レポート
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・自然派ワインの提供方法について
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とはいえ、興味がない人に興味を持たせるのは大変です。簡単に成功するとは思えません。
しかしながら、新規顧客の開拓が急務とされる今、攻めの姿勢で注力していく所存です。 それと同時に、現在進行中の各施策を見直すことで、守りも固めたいと考えます。
なお、見直すべき施策としては「香味特性のわかりにくいコメントが多いこと」を挙げてみました。「香味特性のわかりにくいコメント」。こんなメニューやPOPがあるなら大問題です。中身がわからない商品を購入する消費者はいないのですから。さらに、メニューのコメントを信じて注文したら、想像した香味と違ったというケースも少なくないようです。好みじゃなかった場合に交換できる筈もないので、「有料クジのハズレを引いたようだ」と消費者側が諦めるしかないのが現状です。
さらに、パンフレットやWebサイトなどに記載されているテイスティングコメントも同様で、美辞麗句が並んでいるだけのコメントがあるかと思えば、専門用語ばかりが羅列されたコメントなどもよく見かけます。 この傾向は日本酒や焼酎が顕著と思われます。 なお、香味特性のわかりにくいメニューやPOPには、大きく3つのケースがあると考えます。
1.情報不足のケース
2.専門用語による解説が多いケース
3.香味特性が理解しにくいケース

※実際の店舗で使用されている日本酒のPOPやメニューを基に当会で作成
唎酒師などの資格を有する方ならば、①②のような訴求はされてないでしょうから、
今回は③の「香味の説明が理解しにくいケース」を改善するために、“酒匠流のテイスティングのススメ”と題したレポートをお届けします。
- 「その日本酒を飲んでみたい(美味しそう)」
- 「説明通りの味わいだ。信用できる」
- 「おススメの飲み方に従ったら本当に美味しかった」
などど、消費者の購買(注文)動機を高められ、かつ、リピーターも獲得できるようなコメントを作成できるテイスターを是非目指してみて下さい。
其の1:あらためて問うテイスティングの目的
酒匠とは、日本酒・焼酎テイスティングの専門家と位置付けた唎酒師および焼酎唎酒師の上位呼称資格になります。高度なテイスティング能力を修得するためのトレーニングを積み重ね、難易度の高い試験に合格した者だけが酒匠に認定されます。 但し、専門家といっても酒類鑑定官や杜氏などとは仕事内容が全く異なります。あくまでも日本酒・焼酎の提供者として、自店にふさわしい商材を選定したり、的確な香味表現を用いたメニューやPOPを作成したり、日本酒・焼酎の個性を最大限に引き出した提供の考案および実行が酒匠の仕事になります。
日本酒・焼酎テイスティングの専門家“酒匠”の詳細はこちら(※外部サイトへ移行します)

ここではまず、日本酒を題材とした酒匠流テイスティングの流れを解説致します。唎酒師を取得する際に学習頂いた内容よりも少し専門的になりますが、より高度なスキルを修得するための第一歩だと思って取り組んでみて下さい。
酒匠流テイスティングの流れ
この流れが示すように、酒匠流テイスティングの目的は以下の4つになります。
- 日本酒の香味特性をテイスティングにより正しく把握すること
- 個性(セールスポイント)となる香味特性を抽出すること
- その個性(セールスポイント)を望むターゲット層を想定すること
- その個性(セールスポイント)を生かし、かつ、ターゲット層が望む提供事例を考案すること
日本酒の素性(スペック)を探るようなテイスティングを行う場合もありますが、これが主目的になることはありません。原料米の品種や、酵母の種類を当てたところで、凄い!と言ってくれるのは一部の同業者だけです。 また、いくら表現力に長けていても、その日本酒が売れないなら作成したコメントに価値はありません。 先述のとおり長引くコロナ禍の今、求められるテイスターとは、売上向上に貢献できる者だけなのです。
「其の二 酒匠流テイスティングの手法を知ろう」に続く
第1回
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はじめに
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コロナ禍の今、必要とされるテイスターとは
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其の一
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あらためて問うテイスティングの目的
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第3回
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其の三
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生産者と商品の情報収集に努めよう ~ 獺祭 醸造元 旭酒造を例にして ~
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其の四
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酒匠流のテイスティングコメントを作成しよう
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第4回
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其の五
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商品の個性(セールスポイント)を抽出し、ターゲット層を想定しよう
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其の六
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商品の個性を活かし、かつ、ターゲット層が望む提供事例を考案しよう
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おわりに
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今後の課題について
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テイスティング能力を高めたい方におススメ!
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文:長田 卓
NPO法人FBO(料飲専門家団体連合会)研究室長
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)理事兼研究室長
酒類、食品類の調査研究および各種ソフト開発を担当。年間で2,000近い酒類のテイスティングを行う。唎酒師、焼酎唎酒師、酒匠、日本酒学講師、ワインコーディネーター/ソムリエなどの各種講習会と、FBOアカデミーといった各種セミナーにおいて主にテイスティング部門の講師を務める。『新訂日本酒の基』『新訂ワインの基』(NPO法人FBO)といったFBOが発行する各テキストの著者および編集委員を務める。その他、主な著者に『至福の純米酒100選』(洋泉社)、主な監修、編集協力として『日本酒基本BOOK』(美術出版社)、『日本酒手帳』『焼酎手帳』(東京書籍)、『初歩から判る日本酒入門』(主婦の友社)、『退屈知らずの酒読本 本格焼酎編』(青春文庫)などがある。他にも各雑誌や各新聞などで酒類関連記事の執筆を手掛ける。かごしまルネッサンスアカデミー焼酎マイスター養成コースの講師、東京ウイスキー&スピリッツコンペティション焼酎部門の審査員、沖縄国税事務所主催の泡盛仕次古酒・秘蔵酒コンクールの評価審査員を務めた経験を持つ。日本ソムリエスクール神戸校卒業(第1期生)。修士(国際観光学)。修士論文「観光客の嗜好に着目した郷土料理のあり方」。