Culture

色を味方に愛されるリーダーへ 「自己中」部下に赤はNG

カラーコミュニケーション

Vol.12

2025.3.19

春は人事異動や転勤、担当替えなどが多く、仕事上の人間関係に変化が生まれがちな季節。一緒に働くメンバーとよい関係性を築き、最高のチームビルディングを目指すために役に立つ色とは? カラーセラピストの志村香織が解説します。




リーダーシップは立場を問わない必須スキル

年度末から新年度にかけては、職場の人の入れ替わりが大きくなる時期です。新しいチームメンバーと良好な関係を築くには、「必ずあいさつをする」「話しかけるときは笑顔で」などいろいろなコツがありますが、今回は色彩が与える効果を活用したテクニックについてお伝えします。

本題に入る前にひと言。本記事のタイトルの「愛されるリーダー」という言葉を目にして、「まさに、そうなりたい!」と興味を抱いた人もいれば、「自分には関係ない」と距離を感じた人もいるでしょう。リーダーシップは本来、リーダーや上司、先輩に限らず、どんな立場の人にも求められるスキルです。

今回は主にリーダーのポジションにいる人向けに語っていきますが、色彩が与える効果は、誰もがTPOに合わせて応用できるテクニックです。職場での円滑なコミュニケーションに、ぜひ、参考にしてみてくださいね。

理想の上司の「鉄板3色」 ネイビー・オレンジ・黄

理想の上司や先輩の条件として一般的によくいわれるのは、「リーダーシップがあって頼れる」「親しみやすく、部下の話をきちんと聞く」「臨機応変に対応する柔軟性がある」など。あなたの元に新しい部下や後輩がやってきたならば、まずは「頼りがいがありそう」という印象を与えることが大切です。

冷静で落ち着いた雰囲気を演出するなら、ネイビーや濃いブルーが効果的。いずれも知的なムードや堅実さ、清潔感をイメージさせる色です。ネイビーや濃いブルーが役に立つのはリーダーに限らず、後輩の立場の人にとっても同じ。真面目さや誠実さをアピールすることができるでしょう。

「親しみやすさ」をアピールしたいなら、社交性を表すオレンジがぴったり。コミュニケーションを活発にする作用があり、新しい職場に早くなじもうと考えている人にもおすすめです。身に着ける人の向上心と楽観性を引き出す色でもあるので、明るく積極的に振る舞うことができるでしょう。

「臨機応変に対応してくれそう」という空気を醸し出すなら、イエローをチョイス。ポジティブで軽やかな印象を与えます。ただし、笑いやユーモアを表す色でもあり、ビジネスシーンで多用すると、軽率、軽薄なイメージに見られてしまう可能性もあるので、ポイント使いにとどめたほうがいいかもしれません。

さて、新しくやってきたメンバーが一緒に働きやすいタイプであればよいのですが、必ずしもそうとは限らないのがこの世の常。次のページからは、付き合うのにちょっと工夫が必要な部下・後輩とうまくやっていくために活用したい色について紹介します。まずは「自己中心的な部下との付き合い方」から見ていきましょう。