サハラ砂漠縦貫道路
トランス・アフリカ・ハイウェイ | |
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サハラ砂漠縦貫道路 TAH 2 | |
アルジェ・ラゴス・ハイウェイ | |
地図 | |
総延長 | 4,504km |
起点 | アルジェ |
主な経由国 | アルジェリア ニジェール ナイジェリア |
終点 | ラゴス |
■テンプレート(■ノート ■使い方) ■PJ道路 |
サハラ砂漠縦貫道路はサハラ砂漠を南北に結ぶ道路であり、トランス・アフリカ・ハイウェイの2号線にあたる。アルジェリアのアルジェとナイジェリアのラゴスを結ぶため、アルジェ - ラゴス道路またはラゴス - アルジェ道路とも呼ばれる。
サハラ砂漠縦貫道路は、複数の国を通過する道路としてはアフリカで最も古い部類に入る。1962年に提案され、1970年代にサハラ砂漠を通過する区間の建設が行われた。サハラ砂漠の中央部は今でも交通量が極めて少なく、通過の際は特別な車両を用意し、適切な予防策を講じる必要がある。
経路
[編集]特徴、長さ、状態
[編集]サハラ砂漠縦貫道路[1]は全長約4,500 kmで、約85%の区間が舗装されている。通過する国はアルジェリア、ニジェール、ナイジェリアのみであり、さらにチュニジア、マリ、チャドへの接続が必要と考えられている。
サハラ砂漠縦貫道路のうちナイジェリアに含まれる区間は約1,200 kmである。この区間は全て国道扱いとなり、うち500 km近くは4車線であるが、道路のメンテナンスは行き届いておらず、舗装が欠落している区間も存在する。
サハラ砂漠縦貫道路の約半分、2,300 km以上はアルジェリアに含まれる。特にインサラーより南はホガール山地の洪水の影響を受けやすいこともあって道路状態が悪く、常に修理が必要な状態である。 2007年には、タマンラセットからニジェール国境のイン・ゲザムまでの400 kmの南半分が封鎖された。
ニジェールに含まれる区間は985 kmである。うち785 kmは舗装されているが、道路状態は悪い。
サハラ砂漠を南北に縦断する経路は、他にリビアのトリポリと南アフリカのケープタウンを結ぶ道路(TAH 3; アフリカ縦断道路3)がある。しかし、このルートは未完成の区間がかなり残っているうえ、チャド北部では治安の問題に直面しており、アルジェーラゴス道路ほどの経済効果は期待できない。そのため、完成にはまだまだ時間がかかることが予想される。
サハラ砂漠を南北に縦断する道路はアルジェーラゴス道路の他に2本あり、サハラ砂漠の西端または東端を縦断している。西端を南北に縦断する道路はエジプトのカイロとセネガルのダカールを結んでいる(TAH 1)。この道路はサハラ砂漠を北から南に縦断する最初の道路であり、2005年に完成した(モロッコ/西サハラとモーリタニアの間の無人地帯の数kmを除く)。サハラ砂漠東端の道路はエジプトのカイロから南アフリカのケープタウンを結び、サハラ区間はナイル川に沿っている(TAH 5)。ただし、スーダン、エチオピア、ケニアには未舗装の区間が多い。
2018年の発表によれば[2] 、2019年までにアルジェリアとモーリタニアの間に3つ目の貿易ルートが開かれることになっていたが、まだ開かれていない。この経路はフランス植民地時代にアルジェとダカールの間を結んでおり、大西洋沿岸のスペイン領サハラを回避するために設立されたが1963年に閉鎖された。
道路状況
[編集]アルジェリア
[編集]- アルジェからガルダイアの625 kmは舗装されており、良好な状態である。
- ガルダイアからタマンラセットの1,291 kmは舗装されており、良好な状態である。
- タマンラセットからニジェール国境のイン・ゲザムまでの400 kmは舗装されている。
- イン・ゲザムからニジェール国境標識のあるアッサマッカまでの28 kmは柔らかい砂の道路である。通常の2WD車で走行することも不可能ではないが、推奨されない。
ニジェール
[編集]- アッサマッカからアーリットまでの200 kmは砂状の道路である。従来の2WD車で走行できる。
- アーリットからアガデスまでの243 kmは1980年に舗装された。道路状態は悪い。
- アガデスからザンデールの431 kmは舗装されている[3] 。
- ザンデールからナイジェリア国境のマガリアまでは111 kmである。舗装されているが状態は悪い。
ナイジェリア
[編集]他の道路との接続
[編集]サハラ砂漠縦貫道路は以下の地点で以下の道路と交差している。
- アルジェでカイロ・ダカール・ハイウェイ(TAH 1)
- ナイジェリアのカノでサヘル横断道路(TAH 5)
- ラゴスで西アフリカ沿岸道路(TAH 7)
- ラゴスでラゴス・モンバサ・ハイウェイ(TAH 8)