ジョーダン・ノルベルト
ジョーダン・ノルベルト(英語: Jordan Norberto)ことヨルダン・ノルベルト・バジェニージャ・アルメンゴ(スペイン語: Jordan Norberto Vallenilla Armengot[注釈 1]、1986年12月8日 - )は、ドミニカ共和国マリア・トリニダー・サンチェス州ナグア出身の元プロ野球選手(投手)。左投左打。
オークランド・アスレチックス時代 (2012年7月27日) | |
基本情報 | |
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国籍 | ドミニカ共和国 |
出身地 | マリア・トリニダー・サンチェス州ナグア |
生年月日 | 1986年12月8日(37歳) |
身長 体重 |
183 cm 88 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2004年 アマチュアFA |
初出場 |
MLB / 2010年4月6日 NPB / 2016年3月26日 |
最終出場 | NPB / 2017年10月10日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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日本球界では中日ドラゴンズ時代はジョーダン・ノルベルト、東京ヤクルトスワローズ時代はジョーダン・アルメンゴと表記されていた。
経歴
編集生後6か月の時、母がドミニカ共和国から隣国プエルトリコへ出稼ぎに行き、ジョーダン自身は母方の祖父母に育てられた。この祖父は10歳のとき、祖母は11歳の時相次いで死去し、以降は叔父が父親代りとなった。野球はこの叔父から教わり、打込むようになった[1]。
ダイヤモンドバックス時代
編集2004年にアマチュアFAでアリゾナ・ダイヤモンドバックスと契約。
2010年は開幕ロースター入りを果たす。
アスレチックス時代
編集2011年7月31日、ブラッド・ジーグラーとの2対1トレードでブランドン・アレンと共にオークランド・アスレチックスへ移籍した。
2012年は、日本の東京ドームで行われた開幕戦のメンバーとして来日している[2]。同年は、39試合に登板して防御率2.77を記録し、終盤に故障で離脱したがチームの地区優勝に貢献した。
2013年は前年の故障のリハビリを続けていたが、チームの野手に故障者が相次いだ関係でダリック・バートンを40人枠に復帰させることになり、5月8日にその枠を空けるために解雇された。また、バイオジェネシス・スキャンダルによって禁止薬物購入が発覚し、8月5日に50試合の出場停止処分を受けた[3]。
レイズ傘下時代
編集2013年12月24日にタンパベイ・レイズとマイナー契約を結んだ[4][5]。
2014年はプレーしなかった。
中日時代
編集2015年12月1日に日本野球機構 (NPB) の中日ドラゴンズと契約したことが発表された。背番号は99で、登録名はジョーダン。
2016年には、先発を中心に、一軍公式戦22試合に登板。6勝6敗、防御率4.24、108奪三振を記録した。10試合に登板したナゴヤドームのホームゲームで6勝1敗、防御率2.01という好成績を残したのに対して、他球場でのビジターゲームでは12試合の登板で0勝5敗、防御率7.00にとどまるなど、実際には調子が安定しなかった。なお、12月2日付でNPBから自由契約選手として公示された[6][7]が、2017年1月6日に改めて1年契約を結んだ[8]。
2017年には、一軍公式戦18試合の登板で、6勝4敗、防御率2.30をマーク。ただし、7月11日の対阪神タイガース戦(倉敷マスカットスタジアム)で2回裏1死1塁から2つのボークを記録するなど、セットポジションからの投球に苦慮した。首脳陣からの評価が成績ほどには高くなかったこと[9]や、球団がシーズン終了後に2人の外国人投手の新規獲得を見込んでいたこと[10]などを背景に、前年に続いて12月2日付でNPBから自由契約選手として公示された[11]。
ヤクルト時代
編集2017年12月15日にNPBの東京ヤクルトスワローズへ入団することが発表された。背番号は40で、登録名はミドルネーム[12]を使用したJ.アルメンゴ[13]。このアルメンゴは、育ての親だった母方の祖父母の姓であった[1][注釈 2]。
2018年には、前年不振だった投手陣の立て直しを期待されたが、序盤は怪我により、離脱し、4月28日に帰国した。その後、InstagramやTwitterなどで前所属球団である中日ドラゴンズに関わる投稿を頻繁に行い、インスタライブでは「復帰は来年」と発言するなどの問題行動が目立ち、球団から厳重注意がなされ、6月12日には退団決定的との報道がなされた際、同月20日に球団が新外国人投手としてジェイソン・ウルキデスの獲得を発表したことを背景に、ジョーダンを戦力外としてウェイバー公示を申請したことを明らかにした[14]。その後、1週間経っても、獲得の意思を示す球団はなく、6月27日に自由契約公示された[15]。
選手としての特徴
編集MLB及びマイナーリーグでは主にリリーバーとして、NPBではスターターとして起用されている。NPBでは、最速150㎞/h・平均140km/h台中盤の速球(フォーシーム・ツーシーム)を中心に、130km/h前後のスライダー、130km/h前後のチェンジアップを使用する。
中日時代には、ビジターゲームや屋外球場での登板試合に弱く、セットポジションからの投球をめぐって首脳陣からたびたび注意を受けていた[16]。先発のローテーションを外されることや、登板予定の試合を突然変更されることも多く、一軍のスターターとしては不安定な立場にあった[17]。中日と同じくセントラル・リーグに加盟するヤクルトへ2017年末に移籍したのは、このような起用法や待遇に不満を抱いていたことによるという[17]。
詳細情報
編集年度別投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2010 | ARI | 33 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 3 | .000 | 94 | 20.0 | 16 | 3 | 22 | 1 | 0 | 15 | 2 | 0 | 13 | 13 | 5.85 | 1.90 |
2011 | OAK | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 35 | 6.2 | 8 | 0 | 7 | 0 | 1 | 4 | 1 | 0 | 6 | 6 | 8.10 | 2.25 |
2012 | 39 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 1 | 1 | 4 | .800 | 212 | 52.0 | 37 | 5 | 22 | 2 | 1 | 46 | 1 | 1 | 17 | 16 | 2.77 | 1.13 | |
2016 | 中日 | 22 | 21 | 0 | 0 | 0 | 6 | 6 | 0 | 0 | .500 | 523 | 121.0 | 111 | 12 | 54 | 0 | 8 | 108 | 5 | 0 | 62 | 57 | 4.24 | 1.36 |
2017 | 18 | 11 | 0 | 0 | 0 | 6 | 4 | 0 | 0 | .600 | 310 | 74.1 | 52 | 2 | 35 | 0 | 6 | 66 | 2 | 3 | 25 | 19 | 2.30 | 1.17 | |
MLB:3年 | 78 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 3 | 1 | 7 | .571 | 341 | 78.2 | 61 | 8 | 51 | 3 | 2 | 65 | 4 | 1 | 36 | 35 | 4.00 | 1.42 | |
NPB:2年 | 40 | 32 | 0 | 0 | 0 | 12 | 10 | 0 | 0 | .545 | 833 | 195.1 | 163 | 14 | 89 | 0 | 14 | 174 | 7 | 3 | 87 | 76 | 3.50 | 1.29 |
年度別守備成績
編集年 度 |
球 団 |
投手(P) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2010 | ARI | 33 | 1 | 1 | 1 | 0 | .667 |
2011 | OAK | 6 | 0 | 0 | 1 | 0 | .000 |
2012 | 39 | 1 | 6 | 1 | 0 | .875 | |
MLB | 78 | 2 | 7 | 3 | 0 | .750 |
記録
編集- NPB投手記録
- 初登板:2016年3月26日、対阪神タイガース2回戦(京セラドーム大阪)、6回裏に2番手で救援登板、1回1失点(自責0)
- 初奪三振:同上、6回裏にマウロ・ゴメスから空振り三振
- 初先発登板:2016年4月7日、対横浜DeNAベイスターズ3回戦(ナゴヤドーム)、6回1失点で勝敗つかず
- 初勝利・初先発勝利:2016年4月15日、対阪神タイガース4回戦(ナゴヤドーム)、7回3被安打無失点
- NPB打撃記録
- 初打席:2016年4月7日、対横浜DeNAベイスターズ3回戦(ナゴヤドーム)、3回裏に砂田毅樹の前に三振
- 初安打:2016年7月31日、対阪神タイガース18回戦(阪神甲子園球場)、5回表に岩崎優から中前安打
背番号
編集- 39(2010年)
- 59(2011年)
- 77(2012年)
- 99(2016年 - 2017年)
- 40(2018年)
登録名
編集- ジョーダン(2016年 - 2017年)
- J.アルメンゴ(2018年)
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b 竹下陽二「竹下陽二記者の WHO ARE YOU?:アルメンゴ 新登録名で姓を継いで祖父母に感謝」『中日スポーツ』2018年3月6日付、第5版、第4面
- ^ 来日選手リスト一覧 2015年3月19日閲覧
- ^ “Alex Rodriguez and 12 other players suspended in Biogenesis PEDs scandal” (英語). Theguardian.com. 2013年9月10日閲覧。
- ^ Rays may sign injured reliever Jordan Norberto Tampa Bay Times
- ^ Twitter / Feliz agradecido de mi Dios el mejor regalo de navidad me dio este Ano ya Es oficial mi contrato con Tampa bays rays
- ^ “自由契約選手|2016年度公示”. NPB.jp 日本野球機構 (2016年12月2日). 2016年12月3日閲覧。
- ^ 保留選手名簿を公示 ミコライオ、ジョーダンらが自由契約 スポーツニッポン(2016年12月2日 21時33分)2016年12月4日閲覧。
- ^ “2017年度新外国人選手獲得のお知らせ”. 中日ドラゴンズ公式サイト (2017年1月6日). 2017年1月6日閲覧。
- ^ “中日ジョーダン、ボーク連発で4失点 試合中に強制送還”. 日刊スポーツ. (2017年7月12日) 2017年12月11日閲覧。
- ^ “ジョーダン退団 新外国人2投手獲得へ”. 東京中日スポーツ. (2017年12月6日) 2017年12月11日閲覧。
- ^ “自由契約選手|2017年度公示”. NPB.jp 日本野球機構 (2017年12月2日). 2017年12月15日閲覧。
- ^ “【中日】川井雄太氏、ジョーダン改めアルメンゴの改名理由を分析…バレ対策か?”. スポーツ報知. (2017年12月16日) 2017年12月20日閲覧。
- ^ “新外国人選手獲得のお知らせ”. 東京ヤクルトスワローズ (2017年12月15日). 2017年12月15日閲覧。
- ^ “ヤクルト新外国人ウルキデス獲得 経験豊富な右腕”. 日刊スポーツ (2018年6月20日). 2018年6月20日閲覧。
- ^ “自由契約選手| 2018年度公示”. NPB.jp 日本野球機構 (2018年6月27日). 2018年6月27日閲覧。
- ^ “森監督ジョーダンじゃない!注意した2ボークで同点”. 日刊スポーツ (2017年7月11日). 2017年12月25日閲覧。
- ^ a b “ジョーダン、中日残留のはずがヤクルト選んだ経緯”. 日刊スポーツ (2017年12月22日). 2017年12月25日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 個人年度別成績 J.アルメンゴ - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Jordan Norberto stats MiLB.com
- jordan norberto (@jazleen77) - X(旧Twitter)
- Jordan Norberto (@jordannorberto) - Instagram