格物致知(かくぶつちち)とは、儒学の術語で、伝統的に様々な解釈のある複雑な概念である。格致(かくち)とも略される。『礼記』大学篇(『大学』)の一節「致知在格物、物格而知至」に由来する。 とりわけ、宋代以降の朱子学において重要視され、格物窮理(かくぶつきゅうり)とも言い換えられた。すなわち『易経』説卦伝の一節「窮理盡性以至於命」(理を窮(きわ)め性(せい)を尽くし以て命(めい)に至る)の「窮理」と結びつけられ、「事物の理を探究する行為」を意味した。