新潟少女監禁事件(にいがたしょうじょかんきんじけん)は、1990年(平成2年)11月13日夕方に新潟県三条市の路上で、少女A(当時9歳・小学校4年生)が男Sにより誘拐され、約9年2か月間にわたり同県柏崎市四谷一丁目の加害者宅2階の一室に監禁された事件。柏崎女性監禁事件、三条市の女性監禁事件と呼称される場合もある。 約9年2か月後(3,364日後)の2000年(平成12年)1月28日、加害者である男S(当時37歳)の母親から「息子の家庭内暴力に悩んでいる」と相談を受けた医師や保健所の職員らが、男を強制入院させるために現場の住宅を訪れたところ、同宅2階(男Sの部屋)で、19歳になっていた被害者少女Aを発見・保護した。 新潟県警によって逮捕された加害者Sは、被害者少女Aを誘拐して自宅に長期監禁したとして、未成年者略取・逮捕監禁致傷罪で起訴されたほか、Aの監禁中だった1998年(平成10年)10月上旬にAに着せるための衣類を万引きしたとして、窃盗罪でも追起訴された。 刑事裁判では、被告人Sの量刑と、それに影響する併合罪の解釈をめぐって最高裁まで争われたが、2003年(平成15年)に最高裁で懲役14年の刑が確定。千葉刑務所に収監された受刑者Sは、2015年(平成27年)4月に刑務所を出所したが、2017年(平成29年)ごろに千葉県内で病死した。

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  • 新潟少女監禁事件(にいがたしょうじょかんきんじけん)は、1990年(平成2年)11月13日夕方に新潟県三条市の路上で、少女A(当時9歳・小学校4年生)が男Sにより誘拐され、約9年2か月間にわたり同県柏崎市四谷一丁目の加害者宅2階の一室に監禁された事件。柏崎女性監禁事件、三条市の女性監禁事件と呼称される場合もある。 約9年2か月後(3,364日後)の2000年(平成12年)1月28日、加害者である男S(当時37歳)の母親から「息子の家庭内暴力に悩んでいる」と相談を受けた医師や保健所の職員らが、男を強制入院させるために現場の住宅を訪れたところ、同宅2階(男Sの部屋)で、19歳になっていた被害者少女Aを発見・保護した。 新潟県警によって逮捕された加害者Sは、被害者少女Aを誘拐して自宅に長期監禁したとして、未成年者略取・逮捕監禁致傷罪で起訴されたほか、Aの監禁中だった1998年(平成10年)10月上旬にAに着せるための衣類を万引きしたとして、窃盗罪でも追起訴された。 刑事裁判では、被告人Sの量刑と、それに影響する併合罪の解釈をめぐって最高裁まで争われたが、2003年(平成15年)に最高裁で懲役14年の刑が確定。千葉刑務所に収監された受刑者Sは、2015年(平成27年)4月に刑務所を出所したが、2017年(平成29年)ごろに千葉県内で病死した。 監禁期間が約9年2か月という長期にわたっていたことや、事件に関わる新潟県警の捜査不備・不祥事(を参照)が次々と発覚したことなどから社会的注目を集めた。また、犯人が長期の引きこもり状態にあったことから、同様の状態にあった男が同年(本事件発覚後)に起こした西鉄バスジャック事件とともに、引きこもり問題の社会的認知度を大きく高めた事件ともなった。新潟県の県紙『新潟日報』(新潟日報社)は、2000年の「県内10大ニュース」の1位および、「国内10大ニュース」の8位として、本事件とそれに関連する県警の不祥事を選出したほか、第一審・控訴審の判決が言い渡された2002年(平成14年)には「県内10大ニュース」の6位として本事件を選出した。 (ja)
  • 新潟少女監禁事件(にいがたしょうじょかんきんじけん)は、1990年(平成2年)11月13日夕方に新潟県三条市の路上で、少女A(当時9歳・小学校4年生)が男Sにより誘拐され、約9年2か月間にわたり同県柏崎市四谷一丁目の加害者宅2階の一室に監禁された事件。柏崎女性監禁事件、三条市の女性監禁事件と呼称される場合もある。 約9年2か月後(3,364日後)の2000年(平成12年)1月28日、加害者である男S(当時37歳)の母親から「息子の家庭内暴力に悩んでいる」と相談を受けた医師や保健所の職員らが、男を強制入院させるために現場の住宅を訪れたところ、同宅2階(男Sの部屋)で、19歳になっていた被害者少女Aを発見・保護した。 新潟県警によって逮捕された加害者Sは、被害者少女Aを誘拐して自宅に長期監禁したとして、未成年者略取・逮捕監禁致傷罪で起訴されたほか、Aの監禁中だった1998年(平成10年)10月上旬にAに着せるための衣類を万引きしたとして、窃盗罪でも追起訴された。 刑事裁判では、被告人Sの量刑と、それに影響する併合罪の解釈をめぐって最高裁まで争われたが、2003年(平成15年)に最高裁で懲役14年の刑が確定。千葉刑務所に収監された受刑者Sは、2015年(平成27年)4月に刑務所を出所したが、2017年(平成29年)ごろに千葉県内で病死した。 監禁期間が約9年2か月という長期にわたっていたことや、事件に関わる新潟県警の捜査不備・不祥事(を参照)が次々と発覚したことなどから社会的注目を集めた。また、犯人が長期の引きこもり状態にあったことから、同様の状態にあった男が同年(本事件発覚後)に起こした西鉄バスジャック事件とともに、引きこもり問題の社会的認知度を大きく高めた事件ともなった。新潟県の県紙『新潟日報』(新潟日報社)は、2000年の「県内10大ニュース」の1位および、「国内10大ニュース」の8位として、本事件とそれに関連する県警の不祥事を選出したほか、第一審・控訴審の判決が言い渡された2002年(平成14年)には「県内10大ニュース」の6位として本事件を選出した。 (ja)
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  • 平成15年(あ)第60号、第88号 (ja)
  • 平成15年(あ)第60号、第88号 (ja)
prop-en:凶器
  • ナイフ(刃体の長さ約13 cm)・スタンガン (ja)
  • ナイフ(刃体の長さ約13 cm)・スタンガン (ja)
prop-en:刑事訴訟
  • 懲役14年(上告審で確定) (ja)
  • 懲役14年(上告審で確定) (ja)
prop-en:判例集
  • 刑集 第57巻7号903頁 (ja)
  • 刑集 第57巻7号903頁 (ja)
prop-en:参照法条
prop-en:反対意見
  • なし (ja)
  • なし (ja)
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  • 新潟少女監禁事件 (ja)
  • 新潟少女監禁事件 (ja)
prop-en:場所
  • ・新潟県 * 三条市(被害者少女Aが誘拐された現場) * 柏崎市四谷一丁目9番28号(加害者宅・監禁現場) (ja)
  • ・新潟県 * 三条市(被害者少女Aが誘拐された現場) * 柏崎市四谷一丁目9番28号(加害者宅・監禁現場) (ja)
prop-en:多数意見
  • 全員一致 (ja)
  • 全員一致 (ja)
prop-en:対処
  • 加害者Sを新潟県警が逮捕・新潟地検が起訴 (ja)
  • 加害者Sを新潟県警が逮捕・新潟地検が起訴 (ja)
prop-en:影響
  • 被害者Aが保護された直後から、新潟県警の捜査ミス・保健所の不十分な対応などが次々と判明し、当時の新潟県警本部長や田中節夫(警察庁長官)らへの処分が下される事態となった([[#新潟県警の不祥事]])。 (ja)
  • 被害者Aが保護された直後から、新潟県警の捜査ミス・保健所の不十分な対応などが次々と判明し、当時の新潟県警本部長や田中節夫(警察庁長官)らへの処分が下される事態となった([[#新潟県警の不祥事]])。 (ja)
prop-en:意見
  • なし (ja)
  • なし (ja)
prop-en:手段
  • * (誘拐の手段)ナイフを突きつけて車に押し込む * (監禁中)自宅の一室で被害者Aに対し、スタンガンなどを用いた暴力・脅迫を繰り返し、逃げ出すことを不可能にする (ja)
  • * (誘拐の手段)ナイフを突きつけて車に押し込む * (監禁中)自宅の一室で被害者Aに対し、スタンガンなどを用いた暴力・脅迫を繰り返し、逃げ出すことを不可能にする (ja)
prop-en:損害
  • キャミソール4枚を万引き(時価合計約2,464円) (ja)
  • キャミソール4枚を万引き(時価合計約2,464円) (ja)
prop-en:攻撃側人数
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prop-en:日付
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prop-en:概要
  • 0001-01-28 (xsd:gMonthDay)
  • 小学校から下校途中の少女A(当時9歳)が男Sによって誘拐され、約9年2か月間にわたりSの自室に監禁された。Sからの暴力により、AはS宅から逃げ出せず、一連の監禁生活によって両足の筋力低下・骨量減少などの傷害を負った。 (ja)
prop-en:標的
  • 帰宅途中の少女 (ja)
  • 帰宅途中の少女 (ja)
prop-en:法廷名
  • 第一小法廷 (ja)
  • 第一小法廷 (ja)
prop-en:犯人
  • 男S(逮捕当時37歳) - 2017年ごろに病死 (ja)
  • 男S(逮捕当時37歳) - 2017年ごろに病死 (ja)
prop-en:画像
  • The house that was the scene of the Niigata girl confinement incident, on August 7, 2021.jpg (ja)
  • The house that was the scene of the Niigata girl confinement incident, on August 7, 2021.jpg (ja)
prop-en:管轄
  • * 新潟県警察(三条警察署・柏崎警察署など) * 新潟地方検察庁 (ja)
  • * 新潟県警察(三条警察署・柏崎警察署など) * 新潟地方検察庁 (ja)
prop-en:終了時刻
  • 0001-01-28 (xsd:gMonthDay)
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prop-en:脚注
  • 事件現場となった住宅(2021年8月撮影) (ja)
  • 事件現場となった住宅(2021年8月撮影) (ja)
prop-en:被害者
  • 小学校4年生の少女(1990年当時9歳) (ja)
  • 小学校4年生の少女(1990年当時9歳) (ja)
prop-en:裁判年月日
  • 0001-07-10 (xsd:gMonthDay)
prop-en:裁判要旨
  • # 刑法47条は,併合罪のうち2個以上の罪について有期の懲役又は禁錮に処するときは,同条が定めるところに従って併合罪を構成する各罪全体に対する統一刑を処断刑として形成し,その範囲内で各罪全体に対する刑を決することとした規定であって,併合罪の構成単位である各罪について個別的な量刑判断を行うことは,法律上予定されていない。 # 刑訴法495条2項2号にいう「上訴審において原判決が破棄されたとき」とは,当該上訴審における破棄判決が確定した場合をいう。 (ja)
  • # 刑法47条は,併合罪のうち2個以上の罪について有期の懲役又は禁錮に処するときは,同条が定めるところに従って併合罪を構成する各罪全体に対する統一刑を処断刑として形成し,その範囲内で各罪全体に対する刑を決することとした規定であって,併合罪の構成単位である各罪について個別的な量刑判断を行うことは,法律上予定されていない。 # 刑訴法495条2項2号にいう「上訴審において原判決が破棄されたとき」とは,当該上訴審における破棄判決が確定した場合をいう。 (ja)
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  • 0001-11-13 (xsd:gMonthDay)
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  • 新潟少女監禁事件(にいがたしょうじょかんきんじけん)は、1990年(平成2年)11月13日夕方に新潟県三条市の路上で、少女A(当時9歳・小学校4年生)が男Sにより誘拐され、約9年2か月間にわたり同県柏崎市四谷一丁目の加害者宅2階の一室に監禁された事件。柏崎女性監禁事件、三条市の女性監禁事件と呼称される場合もある。 約9年2か月後(3,364日後)の2000年(平成12年)1月28日、加害者である男S(当時37歳)の母親から「息子の家庭内暴力に悩んでいる」と相談を受けた医師や保健所の職員らが、男を強制入院させるために現場の住宅を訪れたところ、同宅2階(男Sの部屋)で、19歳になっていた被害者少女Aを発見・保護した。 新潟県警によって逮捕された加害者Sは、被害者少女Aを誘拐して自宅に長期監禁したとして、未成年者略取・逮捕監禁致傷罪で起訴されたほか、Aの監禁中だった1998年(平成10年)10月上旬にAに着せるための衣類を万引きしたとして、窃盗罪でも追起訴された。 刑事裁判では、被告人Sの量刑と、それに影響する併合罪の解釈をめぐって最高裁まで争われたが、2003年(平成15年)に最高裁で懲役14年の刑が確定。千葉刑務所に収監された受刑者Sは、2015年(平成27年)4月に刑務所を出所したが、2017年(平成29年)ごろに千葉県内で病死した。 (ja)
  • 新潟少女監禁事件(にいがたしょうじょかんきんじけん)は、1990年(平成2年)11月13日夕方に新潟県三条市の路上で、少女A(当時9歳・小学校4年生)が男Sにより誘拐され、約9年2か月間にわたり同県柏崎市四谷一丁目の加害者宅2階の一室に監禁された事件。柏崎女性監禁事件、三条市の女性監禁事件と呼称される場合もある。 約9年2か月後(3,364日後)の2000年(平成12年)1月28日、加害者である男S(当時37歳)の母親から「息子の家庭内暴力に悩んでいる」と相談を受けた医師や保健所の職員らが、男を強制入院させるために現場の住宅を訪れたところ、同宅2階(男Sの部屋)で、19歳になっていた被害者少女Aを発見・保護した。 新潟県警によって逮捕された加害者Sは、被害者少女Aを誘拐して自宅に長期監禁したとして、未成年者略取・逮捕監禁致傷罪で起訴されたほか、Aの監禁中だった1998年(平成10年)10月上旬にAに着せるための衣類を万引きしたとして、窃盗罪でも追起訴された。 刑事裁判では、被告人Sの量刑と、それに影響する併合罪の解釈をめぐって最高裁まで争われたが、2003年(平成15年)に最高裁で懲役14年の刑が確定。千葉刑務所に収監された受刑者Sは、2015年(平成27年)4月に刑務所を出所したが、2017年(平成29年)ごろに千葉県内で病死した。 (ja)
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  • 新潟少女監禁事件 (ja)
  • 新潟少女監禁事件 (ja)
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