富士山の火山防災対策(ふじさんのかざんぼうさいたいさく)は、将来予想される富士山の噴火に際してその被害を最小限に抑え、迅速適切な復旧作業を行うよう国が主導して行っている、調査・対策・検討などの活動。富士山は約300年の間噴火していなかったため、桜島や十勝岳などの活発な火山と比較すると災害対策は進んでいなかった。2000年以前は、富士山の火山活動については東京大学や気象庁などが独自に研究調査を行っている状態であった。しかしこの年に富士山の地下で頻発した低周波地震をきっかけに富士山の噴火が真剣に検討されるようになり、2001年7月11日に内閣府の防災担当が主導する富士山火山防災協議会が発足した。富士山が噴火した場合、その影響範囲が広域にわたるため、火山の災害対策としては今までになかった広範囲の災害対策の検討が始まった。