天皇機関説事件(てんのうきかんせつじけん)とは、1935年(昭和10年)に起こった事件。天皇機関説という大日本帝国憲法の解釈学説が不敬であるとして攻撃された。天皇機関説は「統治権は法人である国家に属し、国の最高機関である天皇が国務大臣の輔弼を受けて行使する」として、軍事に関する天皇大権への内閣の権限を根拠付けた。内閣からの軍事への権限行使を排除したい軍部と、当時の岡田内閣を批判する野党が、ともに天皇機関説を攻撃することで結びついた。