『刺青の男』(いれずみのおとこ、英: The Illustrated Man)は、1951年に刊行されたレイ・ブラッドベリの短編集。 「刺青の男」の全身に彫られた刺青が動き出して18の物語を演ずる、という設定のもとで全体がひとまとまりになっている。「刺青の男」は予知能力を持っていることが示唆されており、各物語は未来世界を描いたものであろうと思われる。ほとんどが「宇宙時代」をテーマにしたSF小説であるが、全体的にディストピア的な雰囲気をもった作品が多く、火星人の襲来や世界の終わりのように古典的なSF的モチーフを扱った話もある。また、ブラッドベリのほかの作品と同様に、文明批判と受け取れる記述が多い。 日本語版は小笠原豊樹の翻訳で、早川書房(ハヤカワ・SF・シリーズ)から1960年に刊行されている。