ボーモント (Beaumont) は、アメリカ合衆国テキサス州南東部に位置する都市。ヒューストンの東約130km、テキサス・ルイジアナ州境の西約40kmに位置する。人口は118,296人(2010年国勢調査)。近隣のポートアーサーやと共に形成している、「ゴールデン・トライアングル」と呼ばれる都市圏はジェファーソン郡を中心に4郡にまたがり、人口403,190人(2010年国勢調査)を抱えている。 ボーモントは1901年にスピンドルトップの油田が発見されて以来、テキサスで最初の石油産業の街として、また全米有数の港湾であるボーモント港を前面に抱える港湾都市として発展してきた。ボーモント港の周辺には石油精製施設が建ち並んでいる。しかしその一方で、石油化学産業による深刻な大気汚染も取り沙汰されている。 また、一帯は20世紀初頭に日本人が移入し、稲作を広めた地でもある。新潟県長岡市出身の実業家、岸吉松は1907年、当時ボーモント東郊にあったテリーという町に「キシ・コロニー」と呼ばれた日本人入植地を創設し、稲作農家を中心に日系人移民を集めた。やがて岸はキシ・コロニーで発見された石油の採掘で財を成し、「バロン・キシ」と呼ばれた。この油田には山本五十六も関心を示した。