クァディ族(クァディぞく、Quadi)はゲルマン系の少数民族の1つだったとされているが、決定的な情報はほとんど残っていない。自ら文献を残さなかった民族であるため、彼らと敵対した古代ローマ人の目を通して、ローマ人が「クァディ」と呼んだ民族を知ることしかできない。陶磁器の様式や他の出土品を見ても、周辺の相互に関連した民族と区別がつかないため、どれがクァディ族のものか定かではない。