『おあん物語』(おあんものがたり)は、江戸時代前期に老尼から聞き書きした戦国時代の体験記。表題は『おあむ物語』、『御庵物語』とも表記される。石田三成の家臣・山田去暦の娘であった老尼が、少女時代に体験した関ヶ原の戦いの頃の様子を子供たちに語った話の筆録で、 正徳年間(1711年 - 1716年)の成立とされる。表題の「おあん」(お庵)は老尼の敬称である。戦国時代の武家の暮らしを女性の立場から描写した貴重な史料とされる。