渋谷陽一さんが旅立たれたという知らせを受け、深い悲しみに包まれています。 僕がまだキャリアの初期にいた頃から、渋谷さんは一貫して僕の音楽に耳を傾け、言葉を尽くして紹介してくれました。時に鋭く、時に優しく、音楽そのものと誠実に向き合うその姿勢に励まされました。 彼は、日本のロックやポップカルチャーにおいて、ただの“評論家”にとどまらない存在でした。新しい音を恐れず、若い才能を見つけ、支え、育てる。僕を含め、多くのアーティストが渋谷さんの言葉に背中を押されてきました。 議論したこともありました。でも、いつもそこには「音楽が好きだ」という純粋な想いがありました。音楽への情熱と、聴き手への誠実さ。その…