セッション・レジェンドの
ネイザン・イースト(Nathan East)は以前にヘヴィメタル・バンドでベースを密かに録音したことがあると発言していましたが、それは
ジューダス・プリースト(Judas Priest)のアルバムだったことを明かしています。
ジューダス・プリーストのベーシスト、
イアン・ヒル(Ian Hill)は1980年代のある時期にリハビリ施設に入所していました。イアン・ヒルがクレジットされているものの、実際には彼がベースを弾いていないアルバムがあるという噂は以前から流れていました。2020年には、キーボード奏者のドン・エイリーが『Painkiller』のベースパートのほとんどをミニモーグシンセサイザーで録音したことも明かしていました。
イーストは最近、American Music Supplyのインタビューに応じ、彼がいくつかの古いインタビューで、自身がヘヴィメタルバンドで演奏したことがあると述べているのは本当なのかと尋ねられました。彼は、こう答えています。
「本当だよ。どこかで読んだのなら、もう広まっているんだろうね。それはジューダス・プリーストだったんだ。時には、リハビリ施設に行かなければならない人がでてくるとか、そういったこともある。でも、ショー・マスト・ゴー・オン(英語圏のショービジネスで使われる慣用句で“何があっても最後までやり遂げなければならない”という意味)なんだ」
イーストは正確な時期を明かしていませんが、イアン・ヒルがリハビリ施設に入所したのは1986年頃だと言われています。ジューダス・プリーストは同年4月にアルバム『Turbo』をリリースしています。
「彼が(リハビリ施設で)助けを得ている間にも、アルバムのレコーディングは進められていた。(それで)“ちょっと来て演奏してくれないか?”と言われたんだよ。
アルバムのタイトルすら覚えていない。彼らは“君の名前を載せるわけにはいかない”と言っていたしね。
(イアンがリハビリ施設に入った時、彼らは)レコーディング中だったし、とにかく終わらせないといけなかった。それでたぶん誰かが“レコード・プラントからサンセット・サウンドに向かっている彼を捕まえろ”と言ったんだと思うよ(笑)。
それで、そこに行った。楽しかったよ。かなりシンプルにやった。だって、僕が(普段のように)演奏していたら...みんなは“そんなの弾くな!彼はそんなの弾かない。もっとシンプルに…”って言うだろうから。(ストレートなルート音を弾きながら)スライドもなしでね。でも、楽しい時間だったよ。面白い挑戦だった」