コンテンツにスキップ

日本食研ホールディングス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本食研から転送)
日本食研ホールディングス株式会社
Nihon Shokken Holdings Co., Ltd.
愛媛本社
種類 株式会社
市場情報 非上場
略称 日本食研
本社所在地 日本の旗 日本
愛媛本社 799-1582
愛媛県今治市富田新港1-3
千葉本社 270-1501
千葉県印旛郡栄町矢口神明3-1
本店所在地 799-1582
愛媛県今治市富田新港1-3
設立 1973年2月13日
創業は1971年10月1日(畜産加工研究所)
業種 食料品
法人番号 3500001012115 ウィキデータを編集
事業内容 調味料の製造・販売 等
代表者 代表取締役会長 大沢一彦
代表取締役副会長 大沢千秋
代表取締役社長 大沢哲也
代表取締役 大沢明子
資本金 44億9,600万円
売上高 1,377億3,600万円(2023年9月期、グループ合計)
営業利益 68億円(2023年9月期、グループ合計)
経常利益 75億2,800万円(2023年9月期、グループ合計)
総資産 1,156億3,800万円(2023年9月期、グループ合計)
従業員数 4,720名(男3,620名、女1,100名)(2024年4月1日現在、グループ合計)
決算期 9月
主要子会社 ケーオー産業ケーオーアップ
関係する人物 代表取締役会長 大沢一彦
外部リンク https://www.nihonshokken.co.jp/
テンプレートを表示

日本食研ホールディングス株式会社(にほんしょっけんホールディングス、Nihon Shokken Holdings Co., Ltd.)は、調味料の製造や販売等をしている企業である[1]。「にほんしょけん」は誤表記。企業キャッチフレーズは「味の作曲家♪[2]

2009年10月1日に持株会社に移行、(旧)日本食研株式会社から日本食研ホールディングス株式会社に社名変更。同時に会社分割により事業会社として営業部門である(新)日本食研株式会社、製造部門である日本食研製造株式会社を設立。開発部門、事務管理部門の業務は日本食研ホールディングスが担当する為、純粋持株会社ではなく事業持株会社である。

愛媛県今治市千葉県印旛郡栄町に本社を置く(登記上の本店は愛媛県今治市)[1]

概要

[編集]
  • 業務用のたれの出荷量では国内シェア約50%でトップの売上を誇り、焼肉店のみならず、牛丼、カツ丼、居酒屋チェーンなど、飲食店の味を支えている。年間約6,800種類のブレンド調味料を生産し、加工食品や資材などを加えると約10,000種類になる。また、から揚げ粉のシェアでも他を寄せ付けない圧倒的な強さを誇る。
  • 家庭用では食肉・鮮魚・青果の売り場に製品を置くことが多く、競合するメーカーとしてはモランボンダイショーなどが挙げられる。焼肉などのツケダレやタン塩に添えられるレモン汁等といった商品にも使われていることが多い。『晩餐館』シリーズは殆どのスーパー精肉売場で置かれている。
  • 調味料やハム・ソーセージなどの製造・販売等の事業を行っている。
  • 『晩餐館』シリーズのCMでは、エプロンをした牛のキャラクター・バンコが出演し、その毒舌(『焼肉焼いても家焼くな』)も相まって強烈な印象を残したことで知られている[2]
  • 海外進出も盛んであり2006年に米国ニッポン食研株式会社、2007年に蘇州食研食品有限公司、2008年に台湾食研食品股份有限公司、2016年に食研食品(中国)有限公司、2022年にはタイ日本食研株式会社を設立し、現在は2025年1月の稼働を目指してた王国に工場を建設している。
  • ウィーンのベルヴェデーレ宮殿をモチーフとしたKO宮殿工場、同じくウィーンのシェーンブルン宮殿をモチーフとしたシェーンブルン宮殿工場、本社の世界食文化博物館は今治の観光名所となっている。

沿革

[編集]
  • 1971年10月 - 大沢一彦現会長ら6名で、香川県高松市にて畜産加工研究所として創業[3]
  • 1972年11月 - 本社工場新設、愛媛県今治市に移転。
  • 1973年2月13日 - 株式会社畜産加工研究所設立。社長:大沢一彦
  • 1975年2月 - 日本食研株式会社に商号変更。
  • 1979年3月 - 今治本社事務所新設。
  • 1981年4月 - 今治工場を新設。
  • 1984年9月 - 愛媛新本社社屋及び研究所・工場完成、移転
  • 1986年
    • 2月 - 初の海外拠点として台北支店開設。
    • 9月 - 有限会社ケーオー事務所(現:株式会社ケーオー事務所)を設立。
  • 1987年7月 - 有限会社ケーオー不動産(現:日本食研不動産株式会社)を設立。
  • 1988年
    • 1月 - 愛媛新工場完成、稼動。
    • 3月 - ケーオー産業株式会社を設立。
  • 1989年6月 - 「晩餐館焼肉のたれ」販売開始。
  • 1991年10月 - ケーオーホテル開業。
  • 1992年4月 - 千葉本社工場稼動。
  • 1995年
    • 4月 - 全都道府県に営業所配置が完了。
    • 9月 - 千葉新工場完成。
  • 1998年
    • 5月 - ケーオーホーム株式会社を設立。
    • 10月 - 食品研究工場・ハム研究工場が今治市の富田新港に完成。
  • 2001年10月 - 愛媛本社社屋完成。
  • 2002年
    • 1月 - 「世界食文化博物館」「日本食研歴史館・商品展示館」オープン。
    • 2月 - 「バランスデイトウォーター+O2(プラスオーツー)」約40万本を自主回収
  • 2003年7月 - ケーオーアップ株式会社をグループ会社化。
  • 2006年
    • 9月 - 初の海外現地法人Nippon Shokken U.S.A. lnc.(米国ニッポン食研株式会社)を設立。
    • 10月 - 創業35周年を記念してKO宮殿工場落成。建築費用は約80億円。
  • 2007年1月 - 蘇州食研食品有限公司を設立。
  • 2008年
    • 1月 - 日本食研アセット株式会社を設立。
    • 4月 - 台灣食研食品股份有限公司を設立。
    • 10月 - 中国初の生産拠点となる蘇州食研食品有限公司の本社工場が操業開始。
  • 2009年10月 - 持株会社に移行、日本食研ホールディングス株式会社に商号変更。グループ名称も「日本食研グループ」に改称されている。また営業部門を分割し日本食研株式会社、製造部門を分割し日本食研製造株式会社を設立。
  • 2010年10月 - 日本食研スマイルパートナーズ株式会社を設立[4]
  • 2011年5月 - 日本食研スマイルパートナーズ株式会社が日本食研ホールディングス株式会社の特例子会社の認定を受ける[4]
  • 2013年
    • 1月 - 千葉粉体工場が完成。
    • 7月 - 米国初の生産拠点となる米国ニッポン食研株式会社の本社工場が操業開始[5]
  • 2016年6月 - 食研食品(中国)有限公司設立。
  • 2018年10月 - 中国2カ所目の生産拠点となる食研食品(中国)有限公司の本社工場が操業開始。
  • 2020年
    • 5月 - 台湾初の生産拠点となる台湾食研食品股份有限公司の本社工場が操業開始。
    • 6月 - 今治市のシェーンブルン宮殿工場稼働開始。建設費用は約250億円[6]
  • 2020年12月 - ケーオーホテルが閉館[7]
  • 2022年10月 - タイ日本食研株式会社設立。
  • 2023年6月 - 日本食研グローバル株式会社設立。

事業所

[編集]
シェーンブルン宮殿工場

グループ合計で378カ所(国内326カ所/海外10カ国52カ所)の事業所を持つ。

日本食研ホールディングス

[編集]

日本食研

[編集]
  • 本社 - 愛媛県今治市富田新港1-3
  • 東京支社 - 東京都文京区後楽2-6-1 飯田橋ファーストタワー32階
  • 名古屋支社 - 名古屋市中村区名駅南1-11-5 エステート名古屋ビル3階
  • 大阪支社 - 大阪市淀川区宮原4-6-18 新大阪和幸ビル3階

日本食研製造

[編集]
  • 本社・KO宮殿工場・ハム研究工場 - 愛媛県今治市富田新港1-3
  • シェーンブルン宮殿工場 - 愛媛県今治市クリエイティブヒルズ2-1
  • 千葉工場 - 千葉県印旛郡栄町矢口神明3-1

主な商品

[編集]

家庭用

[編集]

業務用

[編集]

宣伝活動

[編集]

テレビCMのキャラクター・タレント

[編集]

日本食研は愛媛ローカル時代からテレビCMなどで積極的な宣伝活動を行ってきており、全国ネット昇格後、特に1990年代以降はオリジナルキャラクター「バンコ」を擁した『晩餐館』のCMが頻繁に流れるようになり、一躍有名となった。

「バンコ」は以前、「バン」「サン」「カン」と3頭それぞれに名前があったが、『さんまのナンでもダービー』内で明石家さんまから「バンコ、バンコ!」と呼ばれていたことから、そのまま「バンコ」が名前となり、個別名ではなく全員の種族名となった。

公式サイトで配布されている壁紙で確認できる限り、夫は人間のようである。また仔牛の姿をした子供が3頭いる。

「焼肉焼いても家焼くな」など独特のギャグCMが印象的な広告主である。

なお、CMの最後には子供の声による「にほんしょっけん」サウンドロゴが流れる。小学生時代の坂田めぐみ(「おかあさんといっしょ」の7代目うたのおにいさん坂田おさむの娘)が声を担当した物が現在も使われている。

現在放送中のCM出演者

  • バンコ(1992年4月 - 2006年9月、2013年1月 - )
    • 特に『さんまのナンでもダービー』では番組内で行われるレースに度々出場した。
    • また、2000年4月 - 2003年1月はBSE(狂牛病)問題のため出演を自粛、代わりにささきいさおの壮大な歌声に乗せた「焙煎にんにく」のCMを放送(ただしバンコは最後に少し登場していた)。
    • 新どっちの料理ショー」最終回まで放送。
  • 煮込んでおいしいハンバーグソース(2005年1月 - )
    • CMソング「お腹グーグー♪〜煮込んでグーグー♪〜」は、同社実業団歌手兼国際歌手で歌う宣伝広告課長の異名を持つ伊藤嘉晃が歌っている。
  • 焼肉のたれ 宮殿(2007年2月 - )
    • KO宮殿工場でロケを行ったこのCMの出演者は全て日本食研社員総勢100人以上で、王様役は同社取締役の一人が扮している。また、大沢社長(当時)も出演しており、CMの最後に「日本食研の社長」と表示されている。
  • から揚げ作り(2010年 - )
    • 主に運動会シーズンの春と秋のみに放送。

過去のCM出演者

  • 小松原庸子フラメンコダンサー、1979年 - 1980年) - 日本食研の第1号テレビCM。
  • 片岡和文(当時研究部、元・常務取締役研究本部長、1982年)
  • 早坂あきよ(1985年 - 1986年)
  • 石田えり(1988年 - 1991年) - 晩餐館発売当時のイメージキャラクター。
  • シェイプUPガールズ(1994年 - 1995年) - 「はつらつ館のいきいきサラダ」
  • 伊藤嘉晃(1996年 - ) - 「バランスデイト」モノクロCM。日本食研の社員であり、日本初の実業団歌手兼国際歌手。
  • マルチナ・ヒンギス(1998年 - 2000年) - 「バランスデイト」
  • ソラ♪ドレファミリー(2006年10月 - ) - 「空と大地のドレッシング」
  • 大橋のぞみ(2009年) - 野菜炒め作りのTVCMキャラクター。
  • 香川照之相築あきこ(2016年 - )

ほか

コマーシャルソング

[編集]

「バンコ」出演時に流れていたコマーシャルソングは若干のアレンジを加えた上で「カンカンカンカン・バンサンカン」(作詞:石井達矢、作曲:楠木勇有行)として1993年10月21日ソニーレコードからシングルCDとして発売され、発売2か月半で1万枚以上を売り上げるヒットとなった[8]。CDの歌手名義は「バンちゃん、サンちゃん、カンちゃん」とされているが、実際にCDで歌唱しているのはプロのコーラス歌手[8]。またCMでは普通の主婦が歌っている[8]

煮込んでおいしいハンバーグソースのCMソング「お腹グーグー♪〜煮込んでグーグー♪〜」は、同社実業団歌手で同社宣伝広告課長の伊藤嘉晃が歌っており、2009年からは2と5のつく日は煮込みハンバーグの日としてCPを展開中。

提供番組(過去のも含む)

[編集]

ほか

グループ会社

[編集]
  • 日本食研株式会社(営業部門担当会社)
  • 日本食研製造株式会社(製造部門担当会社)
  • 株式会社ケーオー事務所
  • 日本食研不動産株式会社
  • 日本食研アセット株式会社
  • ケーオー産業株式会社(卸売事業等)
  • ケーオーアップ株式会社(広告代理店・デザイン企画事業等)
  • 株式会社ケーオーホテル(ホテル事業等)(2020年閉館)
  • ケーオーホーム株式会社
  • 日本食研スマイルパートナーズ株式会社
  • 日本食研グローバル株式会社
  • 米国ニッポン食研株式会社(Nippon Shokken U.S.A. Inc.)
  • 蘇州食研食品有限公司
  • 台湾食研食品股份有限公司
  • 食研食品(中国)有限公司
  • タイ日本食研株式会社

スポーツ

[編集]
  • トライアスロン部
  • カッター部
  • ゴルフ部
  • ボウリング部

その他

[編集]

今治市に1億円を寄付しており、その寄付金を元に市内の小中学生が海外へ研修へ行っている。35周年記念に全社員に記念品を配った。

脚注

[編集]
  1. ^ a b グループ企業概要”. 日本食研. 2024年4月19日閲覧。
  2. ^ a b 食と文化のハーモニーを奏でる「♪味の作曲家」 - 焼肉などの「たれ」の出荷量日本一 - 日本食研株式会社(今治市)(2003年7月)”. いよぎん地域経済研究センター. 2023年3月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月19日閲覧。
  3. ^ 日本食研・大沢一彦代表取締役社長に聞く、「味づくりの作曲」30年”. 日本食糧新聞電子版. 日本食糧新聞社 (2001年12月10日). 2024年4月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月20日閲覧。
  4. ^ a b 障害者にとって働きやすい環境を整備し、能力を最大限に発揮する機会の創出”. 障害者雇用事例リファレンスサービス. 2022年8月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月20日閲覧。
  5. ^ 日本食研HD、米国・加州の工場が稼働 - 日本経済新聞(2013年8月1日)、2014年4月3日閲覧。
  6. ^ 日本食研/愛媛県今治市に250億円投資「シェーンブルン宮殿工場」-流通ニュース(2020年6月3日)2020年6月4日閲覧。
  7. ^ ケーオーホテル閉館へ 事業再編 年内で”. 愛媛新聞 (2020年10月13日). 2024年4月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月20日閲覧。
  8. ^ a b c 「モウ1万枚売ったわよ バンサンカンCM曲CD」『日経流通新聞』1994年1月13日付、19頁。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]