コンテンツにスキップ

マット・ハリソン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マット・ハリソン
Matt Harrison
レンジャーズ時代
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ノースカロライナ州ダーラム
生年月日 (1985-09-16) 1985年9月16日(39歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
250 lb =約113.4 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2003年 MLBドラフト3巡目(全体97位)でアトランタ・ブレーブスから指名
初出場 2008年7月8日 ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム
年俸 $13,000,000(2016年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

マシュー・リード・ハリソンMatthew Reid "Matt" Harrison, 1985年9月16日 - )は、アメリカ合衆国ノースカロライナ州ダーラム出身のプロ野球選手投手)。左投左打。現在は、フリーエージェント(FA)。

経歴

[編集]

ブレーブス傘下時代

[編集]

ノースカロライナ州立大学への進学同意書にサインしていたが、2003年6月のMLBドラフトアトランタ・ブレーブスから3巡目(全体97位)指名を受け、進学を撤回してプロ入り[2]

2007年には、「ベースボール・アメリカ」誌から、ブレーブスでジャロッド・サルタラマッキアエルビス・アンドラスに次ぐ3番目の有望株に選ばれる[3]

レンジャーズ時代

[編集]

2007年7月30日マーク・テシェイラロン・メイヘイとのトレードで、サルタラマッキア、アンドラス、ネフタリ・フェリスボー・ジョーンズと共にテキサス・レンジャーズへ移籍した[4]

2008年は傘下のAA級フリスコ・ラフライダーズでスタートし、5月18日にはノーヒットノーランを達成[5]。6月にAAA級オクラホマ・レッドホークスへ昇格し、6試合に登板。7月8日ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム戦でメジャーデビュー。ルーキーイヤーで9勝を挙げた。

2009年からの2年間は伸び悩んだが、2011年は先発ローテーションに定着して自己最多の14勝を挙げ、レンジャーズの地区連覇に貢献した。

2012年オールスターにも初めて選ばれたが、メルキー・カブレラに本塁打を浴びてしまった。シーズンではチームトップの18勝を記録した。

2013年1月16日に5年5500万ドルで契約延長を行った[6]。また、開幕投手を務めた。4月10日に下背の神経の炎症により、15日間の故障者リスト入りした[7]4月23日に手術を行い[8]5月1日に追加の手術を行った[9]5月25日に60日間の故障者リストに異動した[10]。残りのシーズンを全休し、この年は2試合の登板にとどまった。

2014年スプリングトレーニングに参加していたが、2月20日に下背の凝りを訴えMRI検査をするためにチームを離れた[11]。3月30日に手術のため15日間の故障者リスト入りした[12]。4月から傘下のマイナーでリハビリ登板を始め、4月27日に故障者リストから復帰したが3試合の登板のみで、5月14日に再び故障者リストに入ってからは復帰することなくシーズンを終えた[12]

2015年は前年の手術のため開幕から15日間の故障者リスト入りし、4月9日には60日間の故障者リストに移行した[12]。6月から実戦復帰し、7月4日から故障者リストから復帰した[12]

フィリーズ時代

[編集]

2015年7月31日コール・ハメルズジェイク・ディークマンとのトレードで、ニック・ウィリアムズホルヘ・アルファーロジェイク・トンプソンジェラッド・アイコフアレク・アッシャー英語版と共にフィラデルフィア・フィリーズへ移籍[13][14]。しかし、フィリーズ加入後は登板機会がなく、レンジャーズで残した3試合で防御率6.75・1勝2敗という成績が、2015年の内容そのままだった[12]

2016年4月2日に下背の故障で再び60日間の故障者リスト入りし、11月15日自由契約となった[15]

投球スタイル

[編集]

かつては平均球速150km/hのフォーシームツーシームを武器とする速球派投手だったが、故障がちになって以降は、フォーシームが平均144km/h、ツーシームが平均140km/h程度にまで低下した。他には平均球速122km/hのカーブ、平均125km/hのチェンジアップ、平均133km/hのカットボールを持ち球とする。2016年現在では、すべての持ち球が全盛期よりも球速・キレともに著しく低下している。2011年から基本球種をフォーシームからツーシームに変更し、さらに2013年頃からはツーシーム、チェンジアップ、カーブを中心とした技巧派のグラウンドボーラーとなった。そのため、奪三振率は低く、通算でも5.5程度である。また、全盛期の2011~2012年以外は基本的に与四球率が高めで、制球難に陥ることが多い[16][17]

詳細情報

[編集]

年度別投手成績

[編集]




















































W
H
I
P
2008 TEX 15 15 1 1 0 9 3 0 0 .750 372 83.2 100 12 31 2 2 42 2 2 57 51 5.49 1.57
2009 11 11 2 1 1 4 5 0 0 .444 283 63.1 81 9 23 0 2 34 0 0 43 43 6.11 1.64
2010 37 6 0 0 0 3 2 2 3 .600 356 78.1 80 10 39 3 2 46 4 0 45 41 4.71 1.52
2011 31 30 0 0 0 14 9 0 0 .609 772 185.2 180 13 57 1 1 126 6 1 79 70 3.39 1.28
2012 32 32 4 2 1 18 11 0 0 .621 876 213.1 210 22 59 0 1 133 2 0 82 78 3.29 1.26
2013 2 2 0 0 0 0 2 0 0 .000 51 10.2 14 2 7 2 0 12 0 0 11 10 8.44 1.97
2014 4 4 0 0 0 1 1 0 0 .500 84 17.1 20 1 12 0 1 10 1 0 8 8 4.15 1.85
2015 3 3 0 0 0 1 2 0 0 .333 69 16.0 19 3 6 0 0 5 0 1 12 12 6.75 1.56
通算:8年 135 103 7 4 2 50 35 2 3 .588 2863 668.1 704 72 234 8 9 408 15 4 337 313 4.21 1.40
  • 2018年度シーズン終了時

記録

[編集]

背番号

[編集]
  • 54(2008年 - 2015年)

脚注

[編集]
  1. ^ Matt Harrison Contract Details, Salaries, & Earnings” (英語). Spotrac. 2016年11月16日閲覧。
  2. ^ 2003 First-Year Player Draft Tracker. MLB.com(英語). 2011年10月3日閲覧
  3. ^ Ballew, Bill(2007-01-02). Atlanta Braves: Top 10 Prospects. BaseballAmerica.com(英語). 2011年10月3日閲覧
  4. ^ Odum, Charles (2007年7月31日). Braves Finalize Trade for Mark Teixeira. FOXNews.com(英語). 2011年10月3日閲覧
  5. ^ RoughRiders hurler Matt Harrison tosses no-hitter. OurSports Central(英語). 2011年10月3日閲覧
  6. ^ Evan Grant (2013年1月16日). “Sources: Rangers agree to five-year, $55 million extension with LHP Matt Harrison” (英語). Texas Rangers Blog. The Dallas Morning News. 2013年4月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月16日閲覧。
  7. ^ "Texas Rangers recall RHP Justin Grimm from Round Rock to start tonight" (Press release) (英語). MLB.com (Texas Rangers). 11 April 2013. 2016年11月16日閲覧
  8. ^ Blair Angulo (2013年4月24日). “Matt Harrison has back surgery”. ESPN Dallas Fort Worth. 2014年2月21日閲覧。
  9. ^ Todd Wills (2013年5月2日). “Matt Harrison has more back surgery” (英語). ESPN Dallas Fort Worth. 2014年2月21日閲覧。
  10. ^ "Rangers acquire of Joe Benson on waiver claim from Minnesota" (Press release) (英語). MLB.com (Texas Rangers). 25 May 2013. 2016年11月16日閲覧
  11. ^ T.R. Sullivan (2014年2月20日). “Harrison shut down, will have MRI on stiff back” (英語). MLB.com. 2016年11月16日閲覧。
  12. ^ a b c d e MLB公式プロフィール参照。2016年11月16日閲覧。
  13. ^ “6対2の大型トレード成立へ! レンジャーズ、先発左腕C.ハメルズらを獲得”. ISM. (2015年7月30日). オリジナルの2015年8月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150802020907/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150730-00000213-ism-base 2015年8月2日閲覧。 
  14. ^ Rangers get Cole Hamels, reliever for lefty Matt Harrison, 5 prospects” (英語). ESPN (2015年7月29日). 2015年8月1日閲覧。
  15. ^ Todd Zolecki (2016年11月15日). “Acquired in Hamels deal, Harrison cut by Phils” (英語). MLB.com. 2016年11月16日閲覧。
  16. ^ Matt Harrison Pitch Data” (英語). The Baseball Cub. 2016年11月19日閲覧。
  17. ^ Matt Harrison Pitch Type” (英語). FanGraphs. 2016年11月19日閲覧。

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]