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西田健

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にしだ けん
西田 健
西田 健
西田健の画像
本名 西田 健[1]
生年月日 (1945-06-24) 1945年6月24日(79歳)
出生地 朝鮮江原道元山明治町
(現・朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮元山市
民族 日本人
身長 174 cm
血液型 B型
職業 俳優声優
ジャンル テレビドラマ舞台映画
活動期間 1969年 -
活動内容 1970年:劇団雲所属
1975年-2015年:演劇集団 円
主な作品
テレビドラマ
帰ってきたウルトラマン
アイフル大作戦
宇宙刑事ギャバン
必殺仕事人V・旋風編
必殺仕事人V・風雲竜虎編
雲霧仁左衛門
Gメン'75
特捜最前線
取調室
新・京都迷宮案内
探偵 左文字進
科捜研の女
映画
海と毒薬
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西田 健(にしだ けん、1945年6月24日[2] - )は、日本俳優声優。本名は同じ[2]岡山県出身[注 1]劇団雲[2]演劇集団 円[2] を経て、現在はフリーで活動している。

来歴

日本統治時代の朝鮮江原道元山明治町で、「元山毎日新聞社」の社主をはじめ養蚕業、石炭販売、保険代理店などを幅広く経営する家に生まれた。祖父、父共に早稲田大学卒の実業家であった。健の誕生から間もなく、敗戦によって一家は家財総てを失い、祖国日本の岡山県に引き揚げる。

小学校から高校(都立雪谷高校)を卒業し、映画脚本家を目指し早稲田大学文学部[2]演劇専修科に入学した。しかし当時の大学は授業料値上げ闘争に始まった学園紛争に明け暮れており、ほとんどがロックアウト状態で授業は満足に受講できる状態ではなかった。大学時代の同級には逸見政孝長塚京三がいた。そこで西田は日本テレビのプロデューサー井原高忠の個人秘書という形で働くことになる。

おりしも井原は坂本九をメインにバラエティーショー『九ちゃん!』及び日本で初の深夜番組『11PM』の立ち上げに関わっており、西田は両番組の初代フロアーアシスタントを務めることになった。この頃にてんぷくトリオで若手だった伊東四朗と知り合っている。井原からは人間の立ち居振る舞いなどの多くの事を学んだという。

1年半の日本テレビ生活を終えいったん大学に戻ったが、井原の知友であった文芸プロダクションにんじんくらぶ(当時は解散)を主宰していた若槻繁の紹介状を持って、最初は演出志望で劇団雲の門をたたいた。正式に研究生として入団し、俳優の道を歩む。劇団研究生の同期には田中眞紀子がいた。

1970年に劇団雲の団員に昇格、1975年からは劇団雲の分裂に伴って、岸田今日子仲谷昇らと行動と共にして演劇集団 円に所属した。橋爪功らとともに名優であり名演出家でもあった芥川比呂志に演技指導を受け薫陶を受けた最後の世代である。

1971年、『帰ってきたウルトラマン』で、MATの岸田文夫隊員役を演じる。主役の郷秀樹を演じた団時朗に匹敵する多くのファンレターが西田の事務所に届き、それは数こそ変化したが現在に至るまで続いている。

1973年には、小川真由美主演の『アイフル大作戦』に探偵学校の生徒・丘大介役で丹波哲郎などの先輩俳優とレギュラー出演し、しゃれたアクションコメディで軽妙な演技を披露した。

この前年に井原より『ゲバゲバ一座のちょんまげ90分』の出演を要請され、新劇役者としてはめずらしいバラエティ出演となった。フルオーケストラで歌を歌ったりグループダンスを踊ったり、各出演者が持ち回りで歴史上の著名人になり、それらがすべてギャグになっているという構成であり、西田の持ち役は「光源氏」 だった。なお、この番組は放映時に一部生放送の部分もあり、大橋巨泉 などとピアノを囲んでフリートークもあった。後年、西田はギャグはお粗末だったが、生バンドで歌って踊ることで度胸がついた、と親しい編集者[誰?]に語っている。この当時のビデオテープは日本テレビにも現存していない[要出典]

20代から30代にかけては、『特捜最前線』や『Gメン'75』などで演じた個性的な犯人役に代表されるように、悪役を演じることが多くなった。とりわけ『特捜最前線』では原子爆弾を製造する思想犯に始まり、ストーカーや潔癖症のマザコン男など、さまざまな役柄を演じた。近年DVD発売に際して行われた人気エピソードのアンケート結果でも、西田がゲスト出演した回は軒並み、上位にランクインしている。

『Gメン'75』の1か月のヨーロッパ・ロケを終えて帰国した西田は、時代劇を多く自分の仕事の範疇に入れることを決意する。東京制作では萬屋錦之介主宰の中村プロで、錦之助に悪役、癖のある二枚目として重用され常連出演者になり、杉良太郎主演作、国際放映で撮影された古谷一行加山雄三らの 東宝時代劇、天知茂主演作、そして、三船プロ で撮影された時代劇を渡り歩いた。この頃から、東映京都撮影所 からも声がかかるようになり、京都での仕事が急激に増えてくる。旧知の深作欣二監督から呼ばれた『柳生一族の陰謀』テレビ版に始まり、大川橋蔵に可愛がられ橋蔵直々のキャスティングで数々の『時代劇スペシャル』に出演した。その後は、北大路欣也松方弘樹松平健らのさまざまなシリーズにゲスト出演し、所作や時代劇の技を磨いていった。

敬愛していた工藤栄一監督に要請された『必殺仕事人V・旋風編』・『風雲竜虎編』における中村主水の上司、与力の鬼塚(ファンの間では鬼塚様)として知られている。引き続いて、同じく工藤の監修による、山崎努版『雲霧仁左衛門』での筆頭与力・山田藤兵衛は本人が「一番気に入っている」と知人の編集者[誰?]に言いきっている。視聴者の要望に応えるかたちで発売されたDVD-BOXのリーフレットの中で映画ライター金澤誠によって、「剃刀のような山田を演じた西田はクールな演技が光り、現代の警察機構にも似た雰囲気を醸し出している」と絶賛された。

40代以降は、2時間サスペンスドラマや長時間時代劇へも活動の場を広げ、犯人をはじめとしたさまざまな役柄を演じて今日に至っている。特に、日本テレビで放送された『火曜サスペンス劇場』での西田の活躍はめざましく、数回行われた番組パーティでは、最多出演賞の栄誉に輝いている。中でも、いかりや長介 とコンビで十年以上に渡って撮影された「取調室」シリーズへの愛着を、全作品を監督した鷹森立一監督へのリスペクトを込めて周囲に語っている。

映画の出演作も数多いが、中でもベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した熊井啓監督の『海と毒薬』では、米兵の生体解剖に関わる浅井助手役で、人間の心の闇に潜む、弱さ、卑怯さ不純さ、悪意への傾きを演じ、原作者の遠藤周作や映画評論家の淀川長治から高い評価を受けた。淀川は「…なにげないアメリカ兵と日本人医師{西田健}の会話から、だまし討ちのごとく生体実験にもっていく恐怖、このスリル、このショック、この恐怖にはこれまでのいかなるショック映画もこのシーンの足元にも及ぶまい」[3] と記述している。

2015年12月人気番組『相棒』に、業界では異例ともいえる3度目のゲスト出演を果たし、高視聴率を獲得した。

人物

2004年10月からは、レギュラー出演している『新・京都迷宮案内』シリーズなどで、それまで着用していたかつらを外してドラマなどに出演し、世間を驚かせたが、本人は「役者にとって、カツラを使用しようがしまいが大した問題ではない!」と意に介さず、『週刊新潮』もコラムで西田の決断を応援した[4][信頼性要検証]

読書が趣味で志賀直哉阿川弘之曽野綾子佐藤愛子福田恆存丸谷才一高坂正堯佐伯啓思塩野七生の愛読者であり、海外ミステリー(特に英国)にも広く通じている。思想信条的には櫻井よしこを支持している[5]

世阿弥の「風姿花伝書」から「秘すれば花」「花は心、種はわざ」という言葉を愛している、と語っている[5]。また、読売新聞人物データベースには、シェイクスピアマクベス』に登場する魔女のセリフ Fair is foul and foul is fair 「綺麗は汚い 汚いは綺麗」が好きな言葉だと記されている。

テレビメディアなどではいままで自分を語ることのなかった西田だが、2017年1月21日BS朝日の『ザ・インタビュー〜トップランナーの肖像〜』で作家の吉永みち子と対談し、自己の俳優生活の紆余曲折を自嘲的にユーモアを交えて初めて語った。

若い頃からの車好きでドイツの名車、英国のスポーツカーを乗り継ぎ、現在の愛車はポルシェ911carrera4である。

出演

テレビドラマ

NHK

日本テレビ

  • 太陽にほえろ!
    • 第100話「燃える男たち」(1974年) - 円山
    • 第182話「ボディーガード」(1976年) - 中井刑事
    • 第212話「情報」(1976年) - 岡部
    • 第271話「警察犬ブラック」(1977年) - 友田正毅
    • 第423話「心優しき戦士たち」(1980年) - 村上慎吾
    • 第435話「スター」(1980年) - 西田史郎
    • 第478話「汚れた警察」(1981年) - 長谷川主任
  • 長崎犯科帳 第21話「辻斬り犯人を追え」(1975年) - 稲村小太郎
  • 愛のサスペンス劇場 / 歯止め(1976年) - 旗島信雄
  • 熱中時代 教師編 第20話「若草物語・熱中篇」(1979年) - 金田三郎
  • ちょっとマイウェイ 第5話「南代官山戦争!」(1979年) - 勝田
  • 桃太郎侍(NTV / 東映) 第243話「阿波から天女がやって来た」(1981年) - 辻総一郎
  • 大江戸神仙伝(1985年)
  • 八百八町夢日記 第1シリーズ 第33話「次郎吉に惚れた男」(1990年) - 村井宗山
  • 長七郎江戸日記 第3シリーズ 第6話「がめつい女?」(1990年) - 六角義周
  • 刑事貴族 第17話「熱い街から来た刑事」(1990年)
  • 検事・若浦葉子 第8話「死者からの挑戦状・私は夫に殺された!」(1991年)
  • 闇を斬る!大江戸犯科帳 第5話「悲しい嘘」(1993年) - 大黒屋利兵衛
  • はだかの刑事 第25話「拳銃とお弁当」(1993年)
  • 江戸の用心棒
    • 第9話「残酷!拝領妻」(1994年) - 黒松伊賀守
    • 第28話「男芸者が命を賭けた!」(1995年) - 望月丹波守
  • グッドラック(1996年) - 黒部辰吉
  • 新宿暴走救急隊(2000年) - 鎌田
  • ギンザの恋(2002年) - 浅井ケン
  • ホカベン(2008年) - 笠原理事長
  • クレオパトラな女たち(2012年) - 梶原
  • 火曜サスペンス劇場
    • 消えた鼓動 心臓移植殺人事件(1981年)
    • たそがれに標的を撃て(1982年)
    • 死の断崖(1982年1月26日) - 野上
    • 閉じ込められて(1982年)
    • 高校野球殺人事件(1982年8月3日)
    • 殺したくないのに(1982年10月5日) - 伊沢
    • その朝お前は何を見たか(1983年6月7日)
    • 女の中の炎(1983年6月28日)
    • 幻の女を探せ(1983年7月26日)
    • 恐怖のエレベーター(1983年10月11日)
    • 愛する妻への遺書(1985年10月8日) - 原田慎二郎
    • 鉄の串(1986年9月2日) - 岩井健三
    • 入れ代わった女(1986年11月)
    • 絢爛たる欲望(1987年)
    • 産婦人科病院から消えた女(1987年)
    • 京都周山殺人街道(1988年1月12日) - 馬渕茂
    • L特急さざなみ7号で出会った女(1988年)
    • ゼロの蜜月(1988年6月28日) - 小池祥一
    • 雨月荘殺人事件(1988年10月18日) - 高倉和彦
    • 再会・殺意の方程式(1988年12月6日)
    • 名無しの探偵5「殺意のデッサン」(1989年2月14日) - 丸山秀夫
    • 女検事・霞夕子7「自転車に乗る女」(1989年4月4日) - 星野洋平
    • 女弁護士・高林鮎子6「船岡発普通列車 無縁坂の女」(1989年7月18日) - 村松俊明
    • フルムーン旅情ミステリー
      • 第1作「湯布院殺人事件」(1989年9月19日) - 高梨亮介
      • 第4作「遠い記憶」(1991年7月2日) - 井川刑事
      • 第8作「風の囁き」(1993年8月3日) - 矢内昭和
    • 星座伝説殺人事件(1989年11月21日)
    • 森村誠一の電話魔(1990年3月6日) - 大野弘行
    • ベビーシッター殺人事件(1990年4月24日) - 刑事
    • たそがれに愛をこめて -心臓外科医と死刑囚-(1990年10月2日) - 市村
    • 三十年目の同窓会(1991年5月21日) - 青山達彦
    • 盗聴の夜(1991年7月23日、中京テレビ)
    • 女監察医・室生亜季子11「歪んだ告白」(1992年4月14日) - 井上清
    • 森村誠一の夜行列車(1992年12月8日)
    • 青い薔薇殺人事件(1993年6月29日)
    • 生命(1993年8月31日)
    • 九門法律相談所1「離婚」(1993年11月23日) - 蔦野徹
    • 取調室シリーズ(1994年 - 2000年) - 石川康伸(捜査一課長)
    • 幸福(1994年6月28日)
    • 犯罪心理分析官3(1997年) - 日下敏
    • 窓辺の女(2001年1月30日) - 村西一郎
    • 松本清張スペシャル・内海の輪(2001年3月) - 江村寿夫
    • 松原完治 お金ちょうだい致します(2004年3月) - 杉本刑事
    • 北ホテル3(2005年3月8日) - 丸山誠治

読売テレビ

TBS

毎日放送

フジテレビ

関西テレビ

テレビ朝日

朝日放送

テレビ東京

映画

舞台

オリジナルビデオ・DVD

テレビアニメ

ゲーム

吹き替え

CM

バラエティ

脚注

注釈

  1. ^ 東京都出身とする資料もある[2]

出典

  1. ^ 『声優名鑑』成美堂出版、1999年、577頁。ISBN 4-415-00878-X 
  2. ^ a b c d e f 日本タレント名鑑'82』VIPタイムズ社、1981年、153頁。全国書誌番号:83045303 
  3. ^ 「いんなあとりっぷ」昭和61年11月号
  4. ^ ひとりごと・西田健 ZAKZAK 2006年2月25日
  5. ^ a b 西田健私設後援会 プロフィール&インタビュー
  6. ^ 第26駅『銭湯で戦闘開始』”. 烈車戦隊トッキュウジャー|東映. 2014年8月24日閲覧。
  7. ^ 『警視庁・捜査一課長』で初ドラマ!もえあず、撮影前日はワクワクで眠れず”. テレ朝POST. テレビ朝日 (2017年6月8日). 2017年6月8日閲覧。
  8. ^ 週刊ファミ通』2012年10月4日号、エンターブレイン[要ページ番号] 

外部リンク