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ボギー台車

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ボギー台車とは、車体に対して水平方向に回転可能な装置をもつ台車の総称である。またボギー台車を履いた車両をボギー車と呼ぶ。

車体の短い小型車では、車体からサスペンション機構を通して車輪・車軸とを直接つなぐ二軸車で対応できたが、次第に大量輸送手段として鉄道が普及してくると、車体長を大型化しても曲線通過に支障がないよう、車体とは独立してある程度回転できる機構を採用した台車が登場した。これがボギー台車である。 ボギー台車には台車の車軸数によって一軸・二軸・三軸の種類があるが、二軸ボギー台車が圧倒的多数を占めている。


  • 一軸ボギー台車の例:国鉄レム9000形試作冷蔵車(現在廃車)
  • 二軸ボギー台車の例:JR(国鉄)103系通勤電車
  • 三軸ボギー台車の例:国鉄マイテ49形展望客車


特徴

長所

  1. 車体と独立して回転できるので、曲線通過が容易である。
  2. 台車間の間隔を広げても曲線通過に支障が出にくいため、車体長を大型化できる。
  3. 二軸車に比べて台車に十分なサスペンション機構を組み込みやすいので、高速走行でも安定しており乗り心地もよい。
  4. 車軸数が増えるため、一軸あたりにかかる車重(軸重という)を軽くでき線路への負担が少ない。

短所

  1. 小型化しづらいため、小型車には採用しにくい。
  2. 二軸車に比べて構造が複雑でコスト・保守の手間がかかる。


現在日本では、二軸車は小型貨車や一部のレールバスに採用されるのみであるが、ボギー台車は新幹線から路面電車・大型貨車まで非常に幅広い車両に採用されている。