大アントニア
大アントニア(Antonia Major, 紀元前39年 - 25年頃)は、ユリウス=クラウディウス朝に属する皇族の女性。父はマルクス・アントニウス、母はアウグストゥスの姉小オクタウィア。妹に小アントニアがいる。妹と区別するために大アントニアと呼ばれている。
生涯
編集ギリシアのアテネで生まれる。姉妹とともにローマに戻され、母親によって育てられる。カッシウス・ディオによると父アントニウスが自死すると叔父のアウグストゥスは姉妹に父親が持っていたローマの不動産を相続させる許しを与えたと言う。
妹アントニアに比べるとほんのわずかのことしか分かってはいない。しかし妹がそうであったように、美貌と人柄によって彼女はとても丁重に扱われたことには間違いはない。
紀元前26年頃、彼女はルキウス・ドミティウス・アヘノバルブスと結婚する。3人の子供をもうける。
- ドミティア:後のローマ皇帝ネロの叔母になる
- グナエウス・ドミティウス・アヘノバルブス:ネロの母小アグリッピナの最初の夫でネロの実父となる
- ドミティア・レピダ:後にメッサリナの母親となる
没年は不明だが、25年より前には没している。