- 里中満智子『天上の虹-持統天皇物語』(1983 - 2015年)
- 壬申の乱は前半部分最大のクライマックスで天智天皇と大海人皇子の確執から始まり、大海人皇子の吉野行きから挙兵、近江朝の敗北、天武天皇の即位までをかなりのページを割いて描いてある。作品の主人公が持統天皇のため概ね大海人皇子側からの視点ではあるが、大友皇子についても悲劇の人物として好意的に描いてある。
- 手塚治虫『火の鳥・太陽篇』(1986 - 1988年)
- 2人の主人公(実は転生による同一人)により古代と近未来とで2つの物語を平行して進行する。そのうちの古代篇の後半が壬申の乱に当てはめられている。天智・大友を仏教を以て国家統制を行う勢力としてとらえ、大海人皇子側ははじめは信仰の自由を認める立場である。だが大海人が勝利して天武天皇として即位した後には、支配の手段として太陽神(その実体は火の鳥)の権威を借りた国家支配をおこない、かつての主張が変わっていく様子が描かれる。2004年にはNHKハイビジョンでアニメ化されている。
- 中村真理子『天智と天武-新説・日本書紀-』
- 藤田素子『額田王』
- 天地雅楽「壬申ノ乱」 - 「飛鳥ものがたり-EP (2014年)」収録